大阪・難波Bar James(ジェームス)

大阪・難波にあるBar James(ジェームス)さんは特にジャズを名乗っておられるお店ではありませんが、ジャズ好きにとってはとても気持ち良く過ごせるバー。

というのも、マスターは物腰の柔らかいバーテンダーである一方、この地の老舗Jazz Club St.James(セント・ジェームス)で40数年にわたり責任者を務めてこられたという筋金入りのジャズもん(注)。

特にいいオーディオが置いてある訳ではありませんので、これはもうマスターのセンスとかオーラ(?!)としか言い様がありませんが、決して広くない店内に程良いボリュームでとても心地良く流れるジャズ。

これまでSt.Jamesに来たジャズ・ジャイアント達のお話を伺ったり、そのオーナー・ピアニストだった故 田中武久氏が音楽に対してとても厳しい方であったことや、昔この近くにパラゴンを聴かせるジャズ喫茶「バンビ」というお店があったこと等を教えていただいたり、「楽器で大切なのは歌心」等々、演奏についてのご意見を伺ったりと、その過ごした時間の楽しかったこと!

この空気感はジャズ・バー、そのもの。

ジャズ・ジャイアントのお話。。。エルヴィン・ジョーンズやレイ・ブラウン、ハービー・ハンコック等々、それぞれ面白かったのですが、中でも特に印象深かったのは、客としてサラ・ヴォーンが来た時のこと。

それまで仲間と陽気に振舞っていた彼女がゆるやかにピアノの横に立ち、すーっと歌い始めたのだそうですが、これがもう本当に凄かったのだそうです。

私がどう書いてもうまく伝わりませんが(苦笑)、マスターが語られるとその雰囲気が何となく伝わり、鳥肌まで立ってしまいました。

関西ジャズ愛好家ご用達のフリー・ジャズ情報誌「Way Out West 18年6月号」で、先日ご紹介したらうさんもご紹介されておられましたこのお店。。。もし何か問題があるとすれば、それは唯一場所、でしょうか?

田中武久氏のご逝去に伴うSt.Jamesの閉店後、この場所で開業されて3年目。当初の予定より閉店時期が早まったことから開業までの時間がなくなり慌てて捜されたそうなのですが、あまりにも「感覚的に」わかりにくい場所。

道頓堀界隈という繁華街の中にあり、俗に言うナンパ橋からでもグーグル・マップに導かれるまま徒歩3分もあれば、すんなりビルの前までは到着出来るのですが。。。店舗数がべらぼうに多い巨大飲み屋ビルで、しかも、女の子のいる店も多いらしくかなり賑やか。

ということで、このビルには普通、ジャズ的な雰囲気を求めている人、例えば一人で落ち着きたい人や一緒にいる女性を口説きたい人は感覚的に入らないのではないでしょうか?

実際、マスターご自身も「一見さんが来たのは2回か3回」と苦笑いされておられたぐらいで。。。

ただ私自身、このお店のことを知った今となっては、考え方が全く変わりました。

このビルの雰囲気とお店のギャップが逆に楽しく、一人で落ち着きたい時はもちろん、素敵な女性を口説き落としたい時でもこの落差が妙にいいかも、と思うようになった次第です。笑

それではマスター、また伺った際にはよろしくお願いいたします。

【駐車場:無(近隣にコインパーキング多数有)、喫煙:可】

(注)ジャズもんとは。。。くまもん、わさもん、若もん等、熊本では最後に「もん」をつけて、どんな人かを表します(くまもんは違う?笑)ので、ジャズに狂っている人、人生を捧げておられる人を「ジャズもん」と呼んでいます。


<ご参考>難波には他にもジャズ・バーがあり、このお店の前にTOP RANKさんジャズ喫茶 bird/56さんというお店にも立ち寄ってきました。

両店共、マスターがお客さんとご歓談中に入店してしまったこと、マスターとお話するタイミングを伺うにはこちらの時間が限られていたこともあり、すぐに移動してしまいましたが。。。

それにしても、この2軒が同じビルの2Fと3Fにあるという事実にはかなり驚きました。

尚、TOPRANKさんがジャズだけでなく幅広く色んな音楽が聴けるお店であるのに対して、bird/56さんはジャズだけとお客さんの住み分けはあるようでしたので、併せてご参考まで。


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汝が欲するがままをなせ

九州ジャズ・ロード巡りを中心に興味の赴くままジャズ・クラシック等について不定期に掲載。 タイトルはM・エンデ「はてしない物語」の含蓄に富んだ言葉で、サイト主の座右の銘。

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