今回は九州ともジャズとも離れた特別編!
お邪魔した先は、関西学院大学のお膝元、阪急沿線 仁川駅から少し川沿いに上がった所にあるクラシック喫茶あいん こんつぇるとさん。
このお店はクラシック好きの友人がわざわざ連れて行ってくれた極めて純然たるクラシック喫茶で、大変貴重な「絶滅危惧」喫茶店です。笑
お店に入った時に鳴っていたのはバッハだったのですが、その音量は意外なことにBGM程度。どうやら普段は、単なる心地好い音楽が流れている敷居の高くない音楽喫茶みたいです。。。とは言え、その軽やかな響きにはシステムの格の違いがにじみ出ており、期待が高まりました。
ラッキーなことに他にお客さんがいなかったので、たくさんあるレコードから何枚かリクエスト。
その内の1枚がクレンペラー=フィルハーモニア管弦楽団のブラームスの交響曲1番。それまで絞りぎみだったボリュームもそれなりに上げていただいて始まった第1楽章。。。あれ?どうにもバラバラな演奏・響きに聴こえる?レコードの音が悪い?でももしかしたら、オーディオの音もボリュームを上げたらバランスが悪くなった?等とちょっと居心地の悪さを覚えたまま演奏が進行。。。ところが、第2楽章途中からどんどんオーケストラがよく歌い出して、最後は思わずブラヴォー!
このオーディオはそのレコードの演奏の出来不出来を包み隠さずありのまま提示するシステムだったようで、このクレンペラーの怪演を堪能させてもらいました。
JBL4343というこれまで長崎・佐世保等のジャズバーで聴いてきた同じスピーカー(アンプはラックスマンの真空管プリメインやマッキントッシュ)がこの空間で奏でる伸びやかで広がりのある音、クラシック音楽をリラックスして楽しめる音、その軽やかな解放感からいつまでも聴いていたいと思う心地好さにこのお店のオーナーの鳴らしたい音の方向性が感じられて面白かったです。
そして、このお店の心地良い音の一番の秘密は、音を鳴らす箱=部屋の音響の良さではないか?と思いました。
奥に細長い店内ながらその天井の高さを一部変える等、音の反響に気を配られておられているなぁと思ってはいましたが、色々マスターにお聞きしていると、このお店をオープンするに当たり、一度作ったお店の壁等を音響のために改造されたとのこと。
スピーカーの背面側にカウンター席があり、そんな場所にオーディオで大切だとされるステレオ感とか定位感がある訳はないのですが(笑)、逆にそんな些細なことが気にならない心地良い音楽が流れていて驚いたくらいなので、なるほど!と納得した次第です。
尚、これもまた友人のおススメですが、このお店の自家製レアチーズケーキと味の深い珈琲のセットはなかなかの逸品!
美味しいケーキセットと心地良い音楽、そして、「今はまだ置く所がないので3階に置いてあるけど、近い内に棚を作ってお店に持ってきたい」とおっしゃっておられた1万枚以上ある秘蔵のレコードへの興味も含め、近くにあったら時間の許す限り入り浸ってみたいと思った素敵なお店でした。
それにしても、持つべきものは、同好の友!
感謝です。
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