先日、大分ベートーヴェン・プロジェクト2020 九州交響楽団・大分特別追加公演を大分市内のiichikoグランシアタで聴いてきました。
指揮はクラシック入門コンサート等を積極的に行われている 茂木大輔さん。そして、私のお目当ては、ジャズ・ピアニストの山下洋輔さんが弾くガーシュウィンのラプソディー・イン・ブルー。
客席の照明が落ち、開演早々、一人で出て来られた山下さん。何が始まるのか?とあっけに取られている客席をよそにピアノに向かい弾き出したピロピロピロという高音域。その内にガーンガーンガーンという低音域も交じり始め、あぁ、山下さんだぁ、等と感慨深く聴いているとそのまま終了。その直後の山下さんのMC(聞き手:茂木さん)によれば、高い音と低い音だけで1曲弾いてみたら竹林でチュンチュン雀が遊んでいる様なこの曲が出来たとのこと。曲名はそのままズバリで「竹雀」。客席は、コロナ禍対応の一環として1席飛ばしの満員御礼でしたが、ステージから見える風景は「市松模様」。何とも風流な。。。
そして、お目当てのラプソディー・イン・ブルーは「ベートーヴェン・スペシャル」と題された特別企画。途中でオケが運命、田園、第九の一部を演奏し、更には混沌(カオス)まで演じた後に本曲に戻るといった趣向を凝らした編曲。恐らくこの日のためだけに作られたこの編曲部分ですが、ベートーヴェンらしい充実した響きが広がり、素晴らしかったです。
尚、このメインのベートーヴェンの交響曲第7番は、大分ベートーヴェン・プロジェクト2020の交響曲チクルスの最後の曲とのこと。コロナ禍で延期・中止等々大変だったようですが、アンコールの第九「美味しいとこ取り編曲版」の晴れやかなフィナーレが華を添えたのではないかと思います。チクルス完遂、おめでとうございました。
それにしても、未だにそのイメージのまま、ピアノに向かい、格闘なさる山下洋輔さん。御歳79歳とはとても思えませんでしたが、少しでも長くその雄姿を魅せて欲しいものだと願いつつ、今回はそのお姿を拝見出来、本当に良かったです。
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