福岡 春吉・中華 紅蓉軒(コウヨウケン) 17/09

今回は私の福岡で、いや、日本で一番好きな中華料理屋 春吉にある紅蓉軒(コウヨウケン)さんをご紹介します。

題して、季節感の味わえる中華料理屋さん、です。

Jazz Inn New COMBOさんから徒歩5分程度、中州の行きつけのスナックのママから教えてもらって行ったのですが、到着してみてビックリ!普通の町の中華料理屋さん?いや、アビイ道路?The Abbeydoro Museum Of The Beatles?!店内は。。。一見、普通の中華料理屋さんで一安心。笑(注1)

少人数で中華料理に行くと何を頼めばいいのか困るなんて、よくある話。。。メニューを見てどうしようかと悩んでいると、奥からこのお店の二代目マスター 下田浩一さんがひょこっと顔を出されて、適当に作りましょうか?えっ?!笑

今、余裕があるから、といただいたありがたいお申し出に、値段も聞かずに二つ返事でお願いしましたが、前菜から始まり、次から次へと出てくるコース料理。。。これがまた、ハズレなく、実に美味い!ママが大好きとおっしゃってたとおり、異常にレベルが高い?!

そして、決定打が(この季節)お薦めの品!と壁に貼られていた「水イカ(アオリイカ)と青菜の塩炒め」。旬の水イカに絶妙な火加減、さじ加減。元々、九州はイカの美味しい所ではありますが、火を通すことでやわらかさを減じることなく、更に旨みを引き出す。。。その程よい味つけといい、何とも美味し過ぎる絶品でした。

そしてこのお店定番のスーパイコ(酢豚)。

十二分に美味しいのですが、前がスゴ過ぎたので、ちょっと一息ついたのですが、その後にダメ押しの麻婆豆腐!!

何?麻婆豆腐?!等と言うなかれ。。。このお店の麻婆豆腐は世界中、どこに行っても食べることの出来ない、日本人の味覚に合わせたスペシャルな一品。しかも、基本的に味つけが濃い中華料理ではコース後半で少し飽きることもよくある話ですが、最後まで飽きさせない見事な組み立てで、この流れだったからこそ最大限に映えるこの刺激的で本当に優しい味。。。最後は、中華料理屋さんでは見たことのないようなデザートを懐かしいイチゴ用スプーンでいただいて、〆。

こんなスゴいお店をこれっきりにする訳もなく、マスターのコース料理を目当てに誰かれなく誘って通い始め、予約の電話をしたら、あぁ、いつもの「定食」ですね!という会話で済むようになり、従業員の方々(先代のご両親も、代は譲っても現役バリバリ!笑)のアット・ホームな雰囲気にも心惹かれるせいでしょうか?1ヶ月を越えると何だかまた無性に行きたくなるので、ほぼ1ヶ月強に1度ぐらいのペースのまま、気がつけばもうすぐ3年。。。それでも、毎回違った趣向を凝らしてくるマスターの職人気質、レパートリーの広さ、茶目っ気ぶりにはいつも驚かされるので、未だにその日が楽しみで仕方がありません。

例えば、私が最初に感動した麻婆豆腐、実はご飯にかけて大好きな麻婆丼にしていただいたのですが、その次の回で出てきた最後の一品は麻婆丼。。。それが単なる麻婆丼なら、よく覚えておられたなぁ、と感心はしても驚きません。ところが何と!汁物の丼がより美味しくなるようにと、ご飯を焼飯にして水気を飛ばすという常識外れにして、理に適った一工夫。更に!通常、麻婆豆腐側に入れるべき、山椒をご飯にまぶすという破天荒な技。。。これらが鮮烈なアクセントとなり、立体感のある麻婆丼。悶絶するくらい美味しかったです。

その後も、白/黒ゴマを麻婆豆腐側に混ぜた二色麻婆丼、カレー粉をご飯にまぶしたカレー風味麻婆丼等、恐らくそれほどお店で出されたことがないであろう麻婆丼のオプションの数々。。。しかも、これがどれもまた美味しいから、センスがいいとしか言いようがありません。

また、彩り鮮やかな旬の食材を生かした中華料理だけでも十分満足出来るのに、マスターの美味しいものへの探究心は尽きるところがありません。その結果、中華料理の枠組みを超えることにさえ、全くわだかまりがなく。。。それより客の喜ぶ顔、驚く顔が見たいという想いが勝っているのだと思いますが、なす、ふきのとう、ベビーコーン、イチジク等、季節感満載の天ぷら、佐賀牛が別格だった串揚げ、日本的な肉・野菜のセイロ蒸し、冷やしうどん、フルーツ・トマトの冷製スープにコンポート等々。。。そうは言っても、どれもこれもちょこっとだけ中華風になっているのが、またミソ。。。

時折、マスターがひょこっと顔を出されて、これ、いかがでした?と聞かれるのですが、その時の、いたずらっ子がちょっと自慢する時に見せるような嬉しそうな顔たるや。。。笑

ということで、あの石塚英彦さんも ♪まいう~!と召し上がられた通常メニューももちろん美味しい紅蓉軒さん。それどころか、トンカツ定食や白身魚フライ定食までメニューに載っている庶民派のお店でもありますが、冒頭に書いた季節感の味わえる中華料理屋さんとしての真髄は、コース料理でこそ、堪能出来ます。何人からコース料理を出してもらえるかは、その日の混み具合によると思いますので、予約の際、マスターと是非ご相談してみてくださいませ。 

ちなみに、未だに値段はお支払いの時までわからず出していただいているのですが、今のところ飲み代を別にして5千円/人を超えたことはほとんどなく、その時はその時で、アワビを始めとする高級食材シリーズ等、やっぱり幸せな気分になれます。笑

さて、明日。何を出していただけるのかな?また行ってきます!(注2)


(注1)それにしても、お店につけられた「アビイ道路」の看板もですが、道路をはさんだ斜め向かいにある駐車場の壁の絵がアビイ・ロード。。。

店内も一見普通に見えたのですが、ビートルズがBGMで流れている?よくよく見てみると、店内にビートルズ関連の品々?

そう、マスターは相当年季の入ったビートルズ・オタク。そして、2階の団体客も入れる部屋はマスターのアビー道路博物館 The Abbeydoro Museum Of The Beatles。。。詳しくはこちらで

わざわざ英国から取り寄せた部材や特注品のLPを飾るケース、職人さんに頼んで造ってもらったというレンガ作りの置き台等々。。。これを逐一説明してくださるマスターの嬉しそうな顔。何事をやるにもとことんまで。趣味人はかくありたいものです。笑


(注2)後日談です。今回もさんまとなすのチリソースを始め、とても美味しくいただいて来ました。

ところで、私が最近ハマっている料理が、簡単に作れて美味しいトマトと卵の炒め物。略して、トマタマ。でも、もっと上の味を目指したくなり、今回はマスターにお願いして、コースの一品として出していただきました。

いや、比べるのもおこがましい。ふわっと優しく何とも奥深い味わい。さすが、プロ。。。しかも、作り方・コツまで懇切丁寧に教えていただき、とてもいい勉強になりました。ありがとうございました。頑張ります!




汝が欲するがままをなせ

九州ジャズ・ロード巡りを中心に興味の赴くままジャズ・クラシック等について不定期に掲載。 タイトルはM・エンデ「はてしない物語」の含蓄に富んだ言葉で、サイト主の座右の銘。

0コメント

  • 1000 / 1000