この数日、断続的に起きている熊本の大地震。。。福岡でこれだけ揺れたのだから、熊本はさぞ怖かったはず。福岡でこれだけ寝れなかったのだから、熊本は全く眠れなかったのでは。更に、今も避難生活をされておられる方のことを思うと胸が痛みます。。。
今回被害大きかった場所のひとつが南阿蘇、大分では日田と言われていますが。。。お気に入りのジャズ・バー、南阿蘇のウッドサイド・ベイシーさんとオーディオ道場さん、日田の隣、湯布院のカフェ・あーでんさん。5月になったらまた訪ねようと思っていただけに、ご無事だといいのですが。。。
まずはこの断続的に続く余震が早く終わることを心から祈ります。。。
そして、祈りと言えば私の場合、やはりブルックナーが浮かぶので、今回は交響曲第8番をご紹介します。
ブルックナーの最高傑作と呼ばれるこの曲は、演奏時間も80分はかかるという大曲で、彼の交響曲の中でもあらゆる意味でスケールの大きな作品。そしてこの曲こそ、歌わせることにおいてこのコンビを置いて他にはいないチェリビダッケ=ミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団の100分を越える超弩級の演奏をオススメしたいと思いますが、それはまた後程。
第1楽章の出だしから巨大な最終楽章、第4楽章に至るまで、所々奏でられる優しいメロディ、100人を越えるフルオーケストラの緊張感のあるやわらかい弱奏とその対比としての輝かしいばかりの強奏には心を揺さぶられますが、私が最も心を打たれるのは、その第3楽章。
弦楽合奏が主体のアダージョ、緩徐楽章ですが、70人近い弦楽奏者が弱音のまま延々目一杯歌う時にこもる想いのようなもの、そしてそれが、ホルンの神々しい音等と共に引きずられるように盛り上がり、そして引いていく音楽。とても、祈りに近い念のようなものを感じ、深い感動を覚えます。
さて、チェリビダッケ=ミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団のオススメは、EMIから出ている素晴らしいCD。極めて遅いテンポですが、最後まで一切ダレることのないスゴい演奏だったためか、演奏終了後、拍手が始まるまで10数秒静寂が支配するという奇跡的なライブ録音。出来るだけいい音、大きい音で。。。
彼らの1990年東京公演でのDVDも併せてご紹介しておきます。
演奏後すぐに入る拍手が気に入りませんが(苦笑)、これも素晴らしく感動的な演奏です。特に、第3楽章において、チェリビダッケさんの指揮とオーケストラの入魂の演奏ぶりを観ながら聴くことが出来るのは貴重な体験です。
下記Youtubeで見ることが出来ますので、是非一度ご覧くださいませ。
0コメント