マーラー交響曲第2番「復活」

 


前回ご紹介したブルックナーの交響曲第7番が「祈り」ならば、今回ご紹介するマーラーの交響曲第2番「復活」は「私は何があっても負けない!今一度、立ち上がる!!」という強い「意志」を感じさせる曲です。

マーラー。。。伝記等を調べていただければすぐわかる話ですが、作曲家としては認められず、その晩年はプライベートも含め、辛い人生を送った天才と言っていいと思います。そして、そんなマーラーの曲から私が感じるのは、今は恵まれない境遇であっても、その運命に打ち勝って、頑張って生きるんだ。負けるものか!という強い精神力、へこたれそうになっても最後まで諦めない生への執着、そして、生きることの素晴らしさ。

特に、34歳という若さで書き上げたこの「復活」から感じるのは、どんな苦難があってもそれを乗り越えていくんだ、己を信じているという若々しい心からの叫び。。。眩しいばかりの生命力の豊かさ!

そしてこの「復活」は、私が辛い境遇に陥った時、心機一転を図る気力を呼び覚ますために聴く特別な曲でもあります。

全曲聴くのに90分もかかる長い曲なのですが、最後の大きなクライマックスに至るまで、まさに山あり谷あり

。。。これがマーラーの交響曲の大きな特徴の一つなのですが。。。その曲の中での浮き沈みと自分の気持ちがシンクロしてくれば、後はもう曲に任せておけば大丈夫。嘆きの状態で聴き始めたはずが、最後には克服への強い気持ちが生まれています。

最後まで聴き通すのはなかなか大変だと思いますが、もしご自身の心境を大きく変えるためであれば必要な時間だと思います。聴き終わった時、よし、もう一度!と私と同じように思っていただければ幸いなのですが。。。

尚、この曲は名演の宝庫ですが、マーラーの曲を聴く際のポイントは本当に上手いオケを選ぶことに尽きると思います。また、ご興味のない方も最終楽章の最後だけでもどうぞ。。。長いとは言え、最後に壮大なフィナーレを持つわかりやすい曲でもありますので。笑

そこで、YoutubeにUPされている動画でその両方を兼ね備えた名演と言えば、まずはこれがおススメ、アバドさんが指揮するルツェルン祝祭管弦楽団というアバドさんのために編成されたスーバー・オーケストラの演奏。抑え気味に始まり、尻上がりに燃焼度が上がっていくという実に感動的な演奏に、大病で倒れた名指揮者の見事な復活演奏会という物語がつくので、これは歴史的名演です。笑


その他、以前ご紹介したバーンスタインさんがまだ若かかりし頃、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団と行った名演も、どうぞ。

最後に、今、ガンを克服しようと頑張っている小澤征爾さん。。。こちらも若かりし頃ですが、ボストン交響楽団との来日公演での力演もUPされていましたので、併せてどうぞ!

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汝が欲するがままをなせ

九州ジャズ・スポット巡りを中心に興味の赴くままジャズ・クラシック等について不定期に掲載。 タイトルはM・エンデ「はてしない物語」の含蓄に富んだ言葉で、サイト主の座右の銘。 ♪新しい秩序、様式が生まれる時代の幕開けです。この混沌を積極的に楽しんでいきましょう。危ぶむなかれ、行けばわかるさ、です。笑