今年初のクラシックの演奏会、すごく楽しみにしていたエリアフ・インバル指揮東京都交響楽団(都響)の福岡公演に行ってきましたが、想像以上に素敵な時間を過ごすことが出来ました!
今日の演奏曲は、ワーグナーの楽劇トリスタンとイゾルデから前奏曲と愛の死とブルックナーの交響曲第4番。共に波のように少しずつ表情を変えながらも繰り返される息の長いフレーズが、緊張感を伴いながらも徐々に盛り上がっていき、そして開放感と共に絶頂を迎える音楽ですが、インバルさんの棒に食らいついていく都響の集中力、体現力はさすがで、途中何度もトリハダモノの感動に襲われました。
トリスタンとイゾルデは、都響のうねるような弦の表現力とインバルさんの表情づけがかみ合った、メインのブルックナーへの期待が高まる好演。
そしてブルックナー。白眉は第1楽章で、続いて第2楽章、第4楽章。ブルックナーにしては少しテンポが速すぎる気がするところもありましたが、決めるべきところがしっかり決まっていたのであまり気にならず、元気にして細部に気配りの行き届いた老獪なブルックナー。。。本当に素晴らしい熱演でした。
敢えて難を言えば、金管のクレッシェンドの前で少し音量を落とす辺りにちょっとこなれていない感じがしたりしたので、全体的にまだ練り上げていく段階だったのでしょうか?その他にも、途中何度もインバルさんの細かい表情づけの指示があったりして。。。ただそれは逆に指揮者の意図が明確にわかり、特にビオラがどんなに大切な役割をしているかもよくわかり、すごく面白かったのですが。。。笑
今回、ともかく大満足の演奏会でしたが、この後の東京本番が更に良くなるであろうことを思うとそれを聴ける東京の聴衆が羨ましくもある演奏会でした。。。こんなオケなら定期会員になりたい。。。苦笑
それにしても、インバルさんのコンサートを聴くのは10数年振り。前回のフランクフルト放送交響楽団とのマーラーの巨人もそれは見事な演奏でしたが、80歳前にしてあの精力的な指揮。。。本当に元気で驚きました。また、聴きに行きたいものです。
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