熊本 南阿蘇・オーディオ道場 ③17/10

 震災後、半年経った1年前は、唯一通じているという裏道を見つけることが出来ず、訪問を断念した熊本 南阿蘇・オーディオ道場さん。今回もウッドサイド・ベイシーのマスターに道を教えていただいて行ったのですが、復旧中だった県道28号線の俵山トンネルが開通し、随分わかりやすくなった(注)こともあり、何とか無事、辿り着くことが出来ました。が。。。

ウッドサイド・ベイシーのマスターから伺ってはいましたが、震災から1年半経ってもまだまだ復活にはほど遠く、以前の状態を知っているだけに、その惨状には目を覆いたくなりました。

未だに建屋の外観も内部も震災の影響が色濃く残っていますが、震災直後は本当にひどい状態だったそうで、重いオーディオ等が散乱し、オーナーご自身もお怪我をされ、アトリエの建屋は傾き、メインホールの壁や屋根は崩れ、雨漏りする状態に。。。

それをこの1年半の間、常連の方々の支援を受けながら雨漏りを防ぎ、建屋が倒壊しないよう応急処置を施し、お店にまともに通れる道を新たに作り、壊れたり傷ついたりしたオーディオ等を手作業で補修されたりして、ようやくこの状態になったのだそうです。

そして、雑然とした状態のこのメインホールに組み上げられた超巨大スピーカー ヴァイタボックス。広い空間に朗々と鳴り響く伸びやかな音、とても自然で息づく音楽。前回、このお店で聴かせていただいたどの音の傾向とも違っていることに戸惑いつつも、聴いていて実に心地良く、さぞや大きなアンプで鳴らしているのかと思っていたら、それを鳴らしているアンプはこれ、と言われてまたびっくり!

熊本のオーディオメーカー バクーンプロダクツさんがこのお店と平成音楽大学の震災復興支援を目的に製作したアンプ「AMP-KUMAMOTO」。。。この小さなボディでこれだけの音をこんなにストレスなく鳴らせるものか?!と、にわかには信じられませんでした。

現在、喫茶店は、画家でもあるオーナーのアトリエで営業されておられるとのことで、そちらに移動。。。前回伺った時にはこの壁際のヴァイタボックスがバロック音楽を見事に鳴らしていた場所でしたが、

今はその横に置かれたB&O、手前天井付近のB&W、二階に置いてあるタンノイ等の多種多様なスピーカーが一つのソースから鳴らせる不思議な状態。その中で、その鳴りっぷりの良さに感心したのは、これまた二階に置いてあるとおっしゃるJBL。天井と長細い部屋の空間自体をホーンと見做して鳴らしてみたとのことですが、極めてオーナーらしい発想と実行力。

確かにスピーカー・メーカー固有の音ではないかもしれませんが、オーナーご自身がお持ちの多種多様な音のイメージがそれぞれ形になっているこのお店には、前回同様、驚きの連続です。

更には何と、震災半年後のオーディオ道場さんの映像と共にオーナーと仲間達の演技が、イギリスのアーティスト Baby Queens のPVになっているとのこと。。。やられることがやっぱり尋常ではありません。。。笑

震災復興は芸術だ、と様々なメディアで公言して憚られないオーナー。そのポジティブさ、元気の源は凡人には図りかねますが、この圧倒的なヴァイタリティで震災以前よりもっとすごい音楽が落ち着いて聴ける日が来るものと信じております。


(注)随分わかりやすくなったとは言え、未だに公道が修復されていないため裏道から行くしかないのですが、①阿蘇グリーンヒルカントリークラブさんの門をくぐる、②コースの左の方へ逸れていく道を森まで進む、③オーディオ道場さんの小さな看板があったらその先を左に曲がる、という道が一番簡単ではないかと思います。

【駐車場:有、喫煙:可】


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九州ジャズ・ロード巡りを中心に興味の赴くままジャズ・クラシック等について不定期に掲載。 タイトルはM・エンデ「はてしない物語」の含蓄に富んだ言葉で、サイト主の座右の銘。

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