シューマン交響曲2番

今回、ご紹介したい曲はシューマン交響曲2番。好きな作曲家、と聞かれてシューマン、と答えられることはやはり今後もないように思うのですが(苦笑)、シューマンではこの曲と交響曲第4番が大好きなのです。好きな作曲家だと言っているマーラー、ブルックナー、シベリウスの曲の話に辿りつけるのはいつの日かわかりませんが(笑)、しばしおつきあいを。


この曲に目覚めた(?)のは、あるDVDがきっかけでした。

毎年夏に札幌で行われているPMF(パシフィック・ミュージック・フェスティバル)という音楽を志している若者を集めて行う教育イベントがあり、その最初の年1990年にはPMF創設者の一人でありその数ヶ月後に亡くなった指揮者レナード・バーンスタインさんが指揮をされました。そのDVDにはPMFでの彼の指導ぶりと演奏会が記録されているのですが、その時に取り上げられた曲がこのシューマン交響曲2番だったのです。


このシューマンの交響曲2番というのは、クラシックの世界でも非常にマイナーな存在で、演奏する人としない人がきっぱり分かれる、どちらかと言うと演奏しない人が多い曲です。私の元々の印象も「シューマンは分裂症的な人だった」という言葉を鵜呑みにしたくなるような、4つの楽章がそれぞれ全く別の曲のように独立していて、実にまとまりのない曲、でした。

ところが、バーンスタインさんの指揮ぶりを見ているとそんなことはどうでも良くなってきて(笑)、その楽章その楽章に没頭する聴き方が出来るようになった瞬間、ハマリました。今では、そのバラバラぶりが逆に気持ちいいぐらいで。。。笑


ところで、このバーンスタインさんのDVDでの一番の見所は、第2楽章最後の1stヴァイオリン達の早弾き。。。この場面で全員を立たせて弾かせる辺りは、「のだめ」でのエピソードを見ているよう?(いやいや、「のだめ」の方が後。。。笑)

曲としても、感情的に訴えかける甘い旋律で始まり、数々の仕掛けの後、ロマンティックに盛り上がっていく第3楽章はどなたにも馴染みやすいと思いますので、もしご興味があれば、下記Youtubeの第3楽章だけでもどうぞ。


オススメ盤1:DVD「バーンスタイン 最後のメッセージ」

実はこのDVDはもう廃盤。でも、バーンスタインさんの人間性の一面が垣間見ることが出来、また今、大人気の佐渡裕(ゆたか)さんが一瞬映っていたり、大植 英次さんが練習をつけておられたりと、あれやこれや色んな観点からも実に面白くて、大好きな一枚です。


ちなみに現在入手可能なDVDは、上記写真の「与えるよろこび」。編集が変わったらしいですが、同じ素材を使っているので、きっと同じ感動を味わえるのではないでしょうか。。。

【2020.1.13追記】Youtubeを検索していたら、1983年にバーンスタインさんがバイエルン放送交響楽団と演奏した名演がありました。リンクが切れたらごめんなさい、ということで、ご紹介しておきます。

オススメ盤2:ジョージ・セル=クリーブランド管弦楽団

この曲をバーンスタインさん以外の演奏で聴いていいな、と思えたのは、これまでセルさんだけでした。どこがどう、という理由をうまく説明出来ないのですが。。。苦笑

それにしても、Youtubeってすごいですね。その演奏を全曲UPしてくれている奇特な方がいるので、どうぞお聴き下さいませ。

シューマン 交響曲2番 ジョージ・セル=クリーブランド管弦楽団

(第3楽章は17分20秒辺りからです。また、もしリンクが切れていたら、「Schumann,Sym,2, Szell」でご検索ください。)


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汝が欲するがままをなせ

九州ジャズ・スポット巡りを中心に興味の赴くままジャズ・クラシック等について不定期に掲載。 タイトルはM・エンデ「はてしない物語」の含蓄に富んだ言葉で、サイト主の座右の銘。 ♪新しい秩序、様式が生まれる時代の幕開けです。この混沌を積極的に楽しんでいきましょう。危ぶむなかれ、行けばわかるさ、です。笑