熊本 八代・珈琲店 ミック ②18/02

熊本・八代(ヤツシロ)、JR駅前の老舗 珈琲店 ミックさんのマスターは、茶目っ気たっぷり。今回の九州ジャズロード(初版)踏破ツアーで再訪したところ、サプライズが。。。確かに訪問の2日前にマスターが開店時間からいらっしゃるかどうか、確認の電話をしたのですが。

お店に入り、ご挨拶をしてカウンター席に座らせていただいた後、ご紹介いただいた隣の席の方は何と、前回、話題に上がったラジオクロネコの森社長!

ラジオクロネコさん、森社長の真空管アンプは全国各地から注文が殺到している知る人ぞ知る銘機で、このお店のアンプもその1台。メンテも併せてご担当されておられるのですが、真空管の取り替えもわざわざこの日のために繰り上げていただいたそうで、まぁ、そのことにも驚かされましたし、感謝いたしましたが。。。

お歳をお聞きして、更にびっくり!何と91歳。。。とてもそのお姿からはそう見えませんが、能を舞われるだけでなく能面までお作りになられるといったお話や、現在お考えになられておられる自分用の真空管アンプの回路図の明晰なご説明等を伺い、またこの後すぐ、日本フィルハーモニー交響楽団の熊本公演を聴きに行かれる等々、その気力・体力の充実ぶりには感心しきり。。お会い出来て、嬉しかったです。マスター、ありがとうございました。

ちなみにラジオ・クロネコさんのブログはこちら。ご覧いただければご理解いただけると思いますが、跡取りの息子さんからしても、やはりスゴいおじいちゃんのようです。

このお店のマスターの人間的なスケールの大きさは、本当に魅力的。また常連さんの皆さんがまた明るく個性的な方ばかりで、あちらこちら色々お聞きしたい話が出てきてしまい、ジャズのお話になかなか辿り着けません。。。苦笑

この日は、前回帰ってから気がついた河童共和国の話から球磨川の荒瀬ダム撤去の話に。

荒瀬ダムは1955年に竣工されたものの、生態系への影響や洪水災害等の問題から撤去運動の機運が高まり、日本で初めてその撤去が認可。2012年に撤去が開始され、現在最終段階。マスターはその撤去運動を推進した「美しい球磨川を守る市民の会」等の代表。

ダムを作ると土砂が溜まる、ところまでは想像出来ましたが、それが上流での洪水災害に繋がるとは思いもしませんでした。。。家に帰ってからも関連サイトを色々見たので、かなりいい勉強になりました。

また、この写真の作品集を見せていただいたのですが、皆様はこの作品、もしくはその作者 熊本在住の浜田知明(チメイ)氏をご存知でしょうか?私は恥ずかしながら存じ上げなかったのですが、戦争・核・独裁者・権力にしがみつく者、家族等をモチーフに作られたその作品の訴求力の強いこと!

マスターと浜田氏はこのお店で展覧会を開かれた時以来の間柄で、このカタログが作られた大英博物館「浜田知明展」の際には、仲間達と大挙してイギリスまで行かれたのだとか。色々浜田氏について教えていただきましたが、浜田氏は90歳を超えてなお現役で、まだやり残したことがある、とおっしゃっておれらるのだそうです。

後日この浜田氏について調べてみると、「棟方志功、浜口陽三、駒井哲郎らと並び、第二次大戦後の日本を代表する版画家の一人に数えられる」とのこと。想像以上にスゴい方でした。

この他も色々教えていただきましたが、八代は九州南朝方の最後の拠り所で後醍醐天皇の皇子 懐良(カネヨシ)親王ゆかりの地だそうで、その辺りは北方謙三氏の「武王の門」を読めばわかるとのこと。。。全くもって知らないことだらけで無学を恥じ入るばかりですが、事実は事実として受け止め、メゲずに後追いで学んでいくだけです。

あと、これは常連さんに教えていただいた話ですが、スピーカーの銘機JBL4343の当時の販売実績で八代は九州第一位、全国でも5本の指に入っていたとか。当時配送をお手伝いされておられたそうで大変だったそうです。また湿度が高くて、せっかくの銘機がすぐダメになったとか。。。これは知らなくて当然の歴史ですが、八代という土地柄を考える上で重要かもしれません。笑

ちなみに、この日はまずモーニングを注文し、前回同様、そのレベルの高さに満足していたのですが。。。

長居している間に時間はランチ・タイムに移行。。。新しいお客さんが注文しているランチを見て、思わずランチも注文してしまいました。

まぁ、このさばの味噌煮の美味しかったこと!喫茶店というより、繁盛している定食屋並みの逸品でした。ご馳走様でした。

帰る間際になって、ようやくジャズの話になったのですが、この2枚のジャケットの写真を見て、何か違和感を覚える方、いらっしゃいますか?

マスター曰く、ネガが逆だよね?

言われてみれば、確かに。。。コルトレーンの方はジャケット・デザインの関係で確信犯のような気もしますが、エルビン・ジョーンズは単純に間違いなんでしょうね。

次回はもう少しジャズのお話もお聞き出来たらいいなぁ、と思いつつ、でも、今回のようにマスターと大学生のお孫さんとの会話も微笑ましくて、黙って聞いているのも楽しいかな。

いずれにしてもこのお店、居心地が良過ぎて、いようと思えば何時間でもいれてしまう魔力を持っているのでとてもキケンです。また再訪出来る日を楽しみにしております!

【駐車場:有、喫煙:可】


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汝が欲するがままをなせ

九州ジャズ・ロード巡りを中心に興味の赴くままジャズ・クラシック等について不定期に掲載。 タイトルはM・エンデ「はてしない物語」の含蓄に富んだ言葉で、サイト主の座右の銘。

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