福岡・大野城にあるcafe Jazz Bea(ビー)さん。
強力な常連さん達に恵まれ(詳細は後述【追々記】にて)、早いもので今年の11月で無事3周年。
下記のとおり、西日本新聞にも掲載(2022/5/30付)されましたので、併せてご紹介まで。
※有料記事ですが、西日本新聞のアプリをダウンロードすれば、1本/日、有料記事が読めますので、ご参考まで。
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【以下、2019/11の記事を転載】
福岡・大野城にあるcafe Jazz Bea(ビー)さんは、この11月にちょうど1周年を迎えられた新しいお店。
ちなみに大野城は、「令和」でまた有名になった福岡・大宰府の手前(北西)にある町で、お店の周りは住宅街。
初めて伺ったこの日はカウンターで珈琲とアイス・ケーキをいただきましたが、目の前にサイフォンが3台並ぶ風景は実にお洒落で、九州のジャズ喫茶で見たのは初めて。
カウンター左奥に置かれたスピーカーも違和感がないので、単にこれだけなら、明るくきれいな店内、美味しい珈琲とケーキ、奥様が作られる平日の1コイン・ランチも魅力という地元に密着したイマドキの喫茶店。
でも、「Jazz」を名乗らず出店するのが流行りの昨今、敢えてその看板を掲げられたこのお店。。。どんなお店?と興味津々でしたが、マスターから伺ったお話には本当に驚かされました。
曰く、これぞ、新世代のジャズ喫茶!
まぁ、このお店に対して、こんな感想を持つ人間は他にいないとは思いますが。苦笑
その理由は、マスターの「ジャズ喫茶に対する偏見・固定概念のなさ」。
高校時代からジャズに興味をお持ちだったマスターは、大学時代は東京で、福岡に戻られてからも老舗ジャズ喫茶コンボさん等に通っておられたにも関わらず、実にニュートラル。
「ジャズ喫茶、かくあるべし」といった変な思い込みもなければ、何の制約もなく、自分の感性が全てという新しい感覚。
そんなマスターですので、ジャズ好きの方が喫茶店を始められる際にぶち当たるはずの問題にも全然悩まれなかったのだとか。
・「Jazz」を名乗るか?
・「Jazz」を名乗ったら敷居が高くなり、お客様が来なくなってしまうのでは?
・名乗らないまでも、昔ながらのジャズ喫茶のイメージ・スタイルを継承するのか?それとも、反発するのか?
「昔のジャズ喫茶のあの雰囲気がイヤだったから、こうしてみた」といったお話をこれまで色んなマスターから聞いてきましたが、このマスターに関しては、そんなこだわりも全くなし。
そんなマスターが明るく屈託なくおっしゃったトンデモないご発言が「うちはジャズ喫茶じゃないから」。
「いやいや、そう名乗っておられますが???」とさすがにツッコみましたが、そのご返事が何とも衝撃的。
「Jazzは、周りのお店との差別化のためにつけただけ。そもそもこのお店の名前は、僕の好きな音楽、JazzとThe Beatlesから取ったもの」
「え?!」
まず、お店の名前はてっきりJazz Bee(蜂)さんだと思い込んでいましたので。。。でも、よくよく見ると、確かに「Bea」。失礼いたしました。苦笑
そしてこの時代に、他のお店との差別化のためにJazzを名乗ったとおっしゃったことへの違和感。でも実際にはそれは私の固定概念で、意外に時代はもっと進んでしまったのかも?!と、考えさせられたりもしました。
またそんなマスターですので、公務員を務め上げられた後の1年間、喫茶店修行をされたお店もジャズ喫茶ではなく、地元の老舗喫茶店。そこでサイフォン珈琲の技術も学ばれたそうで、マスターの堅実な一面を伺わせます。
そして、そんなマスターですので、鳴らしておられる音もジャズ喫茶の呪縛にとらわれることなく、生き生き伸びやかな自然体。
その立役者は、この米Klipsch(クリプシュ)社のLa Scala(ラ・スカラ)という初めて聴く60年代に発売された高級スピーカー。
その名前から思わずクラシックを鳴らしたい衝動に駆られましたが(笑)、ポール・チェンバースのBass on Topやレッド・ガーランドのThe Quotaで聴かせていただいたベースの柔らかく弾む音が何とも快感。
「お店の音にはマスターのお人柄が滲み出ている」とはいつもよく感じることですが、このお店の場合、「ジャズ喫茶への固定概念のなさ」もいい方向で表れているような気がしました。
それではマスター。次回は、土曜のみのナイト・タイムに伺いたいと思いますので、引き続きよろしくお願いいたします。
また、このお店の情報を教えてくださったA・Iさん(インスタアドレス:randy_rhoads0511)。。。いつもながら、ありがとうございました。
【駐車場:有、喫煙:不可】
【追記】このサイン色紙は最近活動をご再開された飛鳥さんのもの。何と大野城のご出身で、数日前に来られたばかりとか。。。これにも驚かされました。
【追々記:22/9】強力な常連さん:そのお一人は、このお店のシンボル的な存在となった下の絵を描いた画家さん。
この絵の中に登場するマスターとママ、そしてテイクアウトの包み紙等々、実にユーモラスな仕掛け満載。この他にも、この方の絵が何枚か飾られていますので、併せてご覧くださいませ。
※このお店は弊著「九州ジャズ・ガイド 第③号( ↓ )」にも掲載されておりますので、よろしくお願いいたします。
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