【紹介:ふと立ち寄りたくなる店】福岡 太宰府・Jazz Inn DOLPHY's(ドルフィーズ) 22/08

 福岡天神から車/電車で約30分、創業15年超の地元密着店 Jazz Inn DOLPHY's(ドルフィーズ)さん。



マスターの何だかボワンと明るく温かいオーラとママの優しく柔らかい笑顔が醸し出すアットホームな雰囲気が魅力のこのお店。



先日(22年8月)福岡アジア美術館で上演された朗読劇『イノチノコト、忘れてはいけない物語』(野坂昭如作「戦争童話集」より/絵:黒田征太郎)で、構成・演出をご担当されたマスター。

夜の公演に行ってきましたが、マスターのカッコいい一面が見れて良かったです。




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【以下、2017/09の記事を転載・一部改訂】

福岡の有名神社 太宰府天満宮の近くにあるドルフィーズさんに行ってきました。2年前に一度訪ねたのですが、ちょうど休業日で、近いだけに逆に再訪が遅くなってしまいました。

尚、今回は、長崎 波佐見のDougさんに行った時の先入観による失敗(注1)は繰り返すまい、と、九州ジャズロードを読み返さずに行ったのですが、はてさてどうなりましたでしょうか?笑

マスターは演劇の造詣も深い方で、ジャズと演劇の類似性を教えていただいたのですが、それは「対話」。曰く、まずは自分自身との対話、次にメンバーとの対話、最後に観客との対話、とのこと。

ジャズを例えるのに、私の大好きなプロレスもよく挙げられます(注2)が、自分自身との対話が最初にあるとお聞きして、目からウロコが落ちた思いがしました。

というのも、私がメキシコ駐在時代に知り合い、今もおつきあいさせていただいているプロレスリング・ノアの大原はじめ選手

確かに彼は観客との対話、対戦相手との対話に優れているのですが、どうすれば理想のプロレスに近づけるのか?といつも真剣に考えておられます。

それを逆に思い出させていただき、事の真理はどれも本当によく似ていることを改めて認識させていただきました。

また、1920~40年代のジャズ黎明期が今、逆に面白いとおっしゃるマスター。

最近、北九州の風土さんで教えていただいたばかりなので、ちょっとはついていけるかと思いきや、何の何の。。。聴かせていただいたアート・テイタムのピアノの新しいこと!

私がクラシック好きということもあるかもしれませんが、あの古い録音にして、粒立ち良くキラキラ光る珠のようなタッチの素晴らしさにはすっかり魅了されました。

ちなみに、このお店の音響はパイオニアのスピーカーを天井付近に置かれるスタイルですが、音量と部屋とのマッチングの良さが根本にあるのでしょうか?

でも、結局はマスターの感性だと思いますが、とても素直で気持ちのいい音が鳴っています。

その他、マスターが近くの筑紫女学院で講義なさったお話とか、岩手・一関のジャズ喫茶の名店ベイシーさんがカウント・ベイシーのライブをやった時、奥様が照明のお手伝いをされたそうで、その時、カウント・ベイシーにサインをもらわれたお話等々、次から次へと興味深いお話を伺うことが出来、本当に楽しかったです。

唯一、ちょっと残念だったことは、このお店でも月に1度、ライブを開催(12/10(日)の梅津和時さんのライブは参戦検討中)されておられるのですが、生ライブ録音はなさっておられないそうで、生録を聴かせていただこう!キャンペーンを果たせなかったことです。笑

最後に。マスターが演劇畑の方ということは、辛うじて覚えていましたが、スーパー歌舞伎ヤマトタケルを始め、一流のショーの舞台監督をされていた方であること(その他、劇団四季、東京宝塚劇場等)、お店でタバコがO.K.どころか、特製灰皿(注3)までお作りになられているスモーカーであること等の情報も、実は九州ジャズ・ロードを事前にしっかり読み込めばわかることでした。。。でも、先入観なしに自分の感性で色々感じた上で、改めて九州ジャズ・ロード=著者 田代俊一郎さんと対峙するのも、実は新たな楽しみだと思えましたので、今後も先入観なしで、突撃することにしました。笑

それではマスター、色々教えていただき、ありがとうございました!今回は少し時間がなかったので、もっとしっかり時間の取れる時に再訪させていただきます。またよろしくお願いいたします。


(注1)九州ジャズロードや他の情報から、間違った先入観を持って入店したところ、全てがあまりにも違い過ぎて、のっけから最後までタジタジになってしまいました。笑

(注2)他にジャズが例えられるものと言えば、間が大切という意味で落語もよく挙げられます。以前、これを教えていただいたエピソードはこちら

(注3)今回、いただいたのですが、実はマッチもあります!ジャズ・バーにはマッチがつきもの、とのスモーカーならではのご配慮で、嬉しくなってしまいました。


ちなみに、18時頃にドルフィーズさんに着くつもりで行った太宰府天満宮。。。帰り道はこんな気持ちのいい秋を感じさせるような光景でした。

【駐車場:有、喫煙:可】


その他のドルフィーズさんのページへ 

②18/02 ③18/07 ジャズは自由な芸術

ライブ:

大野えり【w/類家新平、石田衛、小牧良平 】 

大野えり【w/板橋文夫・米木康志】



※このお店は弊著「九州ジャズ・ガイド 第②号( ↓ )」にも掲載されておりますので、よろしくお願いいたします。 

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汝が欲するがままをなせ

九州ジャズ・スポット巡りを中心に興味の赴くままジャズ・クラシック等について不定期に掲載。 タイトルはM・エンデ「はてしない物語」の含蓄に富んだ言葉で、サイト主の座右の銘。 ♪新しい秩序、様式が生まれる時代の幕開けです。この混沌を積極的に楽しんでいきましょう。危ぶむなかれ、行けばわかるさ、です。笑