佐世保・Cafe Bar & Music BESSIE SMITH(ベッシー・スミス) ③17/12

今年最後の訪問記事は、佐世保のCafe Bar & Music BESSIE SMITH(ベッシー・スミス)さん。。。前回に引き続き、マスターの幼馴染にして常連さんのヒデさんがわざわざお越しくださる等、楽しい宴となりました。

尚、今回は年末特別編ということで初の試み、youtubeへのリンクを大量に貼りましたので、併せてお楽しみください!

この日のメイン・イベントは「ヒデさんの世界」。

前回「ブラジル音楽等を好きでよく聴いている。今度機会があったら」とおっしゃったとおりそのセットリストを聴かせていただいたのですが、これが想像を大きく上回る面白さ!また後述しますが、こんな素晴らしい世界を教えていただき、本当にありがとうございました。

そして今回は、波佐見のDoug(ダグ)さんにもよく行くとおっしゃる常連さんもいらっしゃったのですが、この方がまた本当に驚くことにジャズだけでなく、ヒデさんの世界にも追随される博識ぶり。こんな方々が集まってくるこのお店に改めて感心した次第です。。。お客さんを見れば、そのお店のレベルがわかると言いますから。

このお店のマスター小田原さんは、私にとって思考整理の活性剤のような方。。。博識、かつ、私の持っていない観点をたくさんお持ちな一方、53歳と世代が近いせいかそのご意見が感覚的にも理解しやすいので、本当にありがたい存在です。

そして、そんな小田原さんが嬉しそうな顔をして最初に出してこられたのが、これ!笑

この新宿ゴールデン街という扇ひろ子さんのレコード、ご存知でしょうか?

♪男?いたわよ~つまんない男が~から始まる曲ですが、33 1/3回転で鳴らすとオカマが歌っているように聞こえると、タモリさんのオールナイトニッポンから大ヒットして再販されたといういわくつきの名曲。今聞くと、マツコ・デラックスさんに聞こえるのが新しかったです。笑

youtubeにタモリさんのオールナイトニッポンの録音があったので、それをどうぞ! 


そして、次に小田原さんが出してこられたのが、一瞬驚いたこのCD。。。

鬼才 若松孝二監督の日活ロマンポルノ作品で「天使の恍惚」という映画のサントラCDですが、その音楽は何と 山下洋輔トリオのフリージャズ。。。まずはともかく、一度聴いてみてくださいませ。

しかし、一体どんな映画だったんでしょうか?ものすごく時代を感じさせますが、この過激な感じ。ロマンポルノ恐るべし、です。。。それにしても、小田原さんの守備範囲の広さには驚くばかりです。

この他にも、色々なレコードを教えていただきましたが、一番面白かったのが、このアルバム。

このデューク・エリントンがチャールズ・ミンガス、マックス・ローチと録音したこの「MONEY JUNGLE」。

思わずゾクゾクしてしまいましたが、世の中には何と聴き応えのあるスゴいジャズのアルバムが多いことか。。。その都度驚いてばかりですが、それ以上に信じられないのが、これまで各マスター達が私に紹介されたオススメ盤にほとんど重複がなかったこと。これは本当にスゴいことだと改めて思いました。

さて、それではお待ちかね。ここからは、メイン・イベント「ヒデさんの世界」です。「紹介」からそれぞれの曲のyoutubeへリンクを貼りましたので、存分にお楽しみください!

(コメントはネット情報のコピー等を元に作りましたので、その程度の情報であることをご理解の上、ご参考まで。)


1.Beijo Partido(Broken Kiss):Toninho Horta & Milton Nascimento  紹介

ブラジル・ミナス音楽(注1)を代表する音楽家トニーニョ・オルタ(注2)とミルトン・ナシメントの代表的な曲。今回の方向性を示した1曲目。 

2.Caipi:Kurt Rosenwinkel ´s Caipi Band  紹介

2017年に発表されたばかりの“現代ジャズ・ギターの皇帝”カート・ローゼンウィンケル(注3)の新作アルバムCaipiのタイトル曲。Caipi Bandはミナス新世代(注4)が中心メンバー、ということで、今、まさに盛り上がってきている新しいミナスにも触れた一曲。

3.Bicycle Ride:Toninho Horta  紹介

トニーニョ・オルタに戻って、彼の代表曲を2曲。まずは軽やかなギターと素朴な歌声の この曲。

4.Silent Song:Toninho Horta   紹介

次にその特徴的な浮遊感のあるこの曲で、ミナス音楽編の締めくくり。 

5.Velas Içadas :Ivan Lins  紹介

続いて、ブラジルで最も素晴らしいと言われている作曲家の一人、イヴァン・リンス(注5)の代表曲を2曲。まずは、どこかで聴いたことがあるようなメロディアスなこの曲。

6.Setembro:Ivan Lins  紹介

続いて、極めて印象的な全編スキャットの1曲。

7.Porto (The Harbor), Live from Bahia 1991 :Dori Caymmi , Larry Coryell  紹介

ブラジルの歌手・ギタリスト ドリ・カイミとアメリカのギタリスト ラリー・コリエルがブラジルで共演して出来た柔らかなムードの一曲。このフワフワした感じもブラジル、的な一曲。

8.Nightwings:Claus Ogermann with Jean-Yves Thibaudet & Yue Deng   紹介

ここからはブラジルを離れ、ドイツの作曲家・編曲家クラウス・オガーマン(注6)作品を3曲。ちなみに7曲目までとの共通点は、浮遊感、アヤしいコード進行、美しいメロディ。

9.I Loved You(注7):Claus Ogermann&The London Symphony Orchestra  紹介

本当に美しくて涙が出そうになる珠玉の作品。

10.Another Autumn:Danilo Perez - Claus Ogerman   紹介

最後はダニ-ロ・ペレス&クラウス・オガーマンのアルバムAcross the Crystal Seaの最終曲。。。今回の「ヒデさんの世界」を締めくくるのに相応しい素敵な一曲。

(注1) ミナス音楽:ブラジル第三の都市ミナス・ジェライス州で、70年代初頭から80年代前半にかけて作り上げられた数多くの創造的な音楽は独特で、ポルトガルやスペイン等のヨーロッパや教会音楽の影響を大きく受けたメロディやハーモニーが美しく印象的。尚、詳しい解説はこちらのHPのとおり

(注2)Toninho Horta(トニーニョ・オルタ)【演奏曲:1.3.4.】:フュージョン・ギタリスト、パット・メセニーが「ボサノヴァ・ギターのハービー・ハンコック」と称したブラジルのギタリスト/シンガーソングライター。ボサノバ次世代アーティストとして、またブラジル音楽界の重鎮ミルトン・ナシメントの秘蔵っ子として、1967年リオの国際歌謡祭でデビュー。1979年のソロ・デビュー以来多くの名作アルバムを発表し、ハービー・ハンコックやウェイン・ショーター等とも共演。優しさと力強さを併せ持つ卓越したギターテクニックと清涼感溢れる瑞々しいハーモニーは、ブラジル音楽界に限らず様々なジャンルの音楽シーンから注目されている。奏でる絶妙なギタープレイと柔らかなサウンドが特徴的なミナスを代表する音楽家の一人。

(注3)Kurt Rosenwinkel(カート・ローゼンウィンケル)【演奏曲:2.】:“現代ジャズ・ギターの皇帝”との異名を取る鬼才ギタリスト。パット・メセニーと同じくゲイリー・バートンの許で本格的な活動を始め、ジョシュア・レッドマン、ブライアン・ブレイド、レベッカ・マーティンなど数々の逸材と共演。自身のアルバムも、Qティップをプロデューサーに迎えた『ハートコア』('03年)など10数点に及ぶ。今回(2017年)、完成まで10年の歳月がかかったという新作『Caipi』は彼の新たな代表作。

(注4)ミナス新世代の説明はこちらをどうぞ。Caipi Bandに参加しているアントニオ・ロウレイロも紹介されています。

(注5)イヴァン・リンス【演奏曲:5.6.】:世界中のミュージシャンから高く評価され、愛され、尊敬されている作曲家の一人。詳しくはこちらをどうぞ

(注6)クラウス・オガーマン【演奏曲:8.9.10.】:今回ヒデさんから教えていただき、一番感謝している音楽家。詳しくはこちらをどうぞ

(注7)この曲・歌詞について記載されておられる方のHPはこちらです。とても参考になりましたので、紹介しておきます。

併せて、バーブラ・ストライサンドの歌もご紹介しておきます

【駐車場:無(近隣にコインパーキング多数有)、喫煙:可】


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汝が欲するがままをなせ

九州ジャズ・スポット巡りを中心に興味の赴くままジャズ・クラシック等について不定期に掲載。 タイトルはM・エンデ「はてしない物語」の含蓄に富んだ言葉で、サイト主の座右の銘。 ♪新しい秩序、様式が生まれる時代の幕開けです。この混沌を積極的に楽しんでいきましょう。危ぶむなかれ、行けばわかるさ、です。笑