熊本 大津・倉庫cafe ハロー通り②18/06

熊本・大津(オオヅ)町にある倉庫cafe ハロー通りさん

「震災で壊れた珈琲焙煎機は大きかったけど、今度は持ち運び出来るくらいの大きさにする。それさえあればお店を閉めてどこかに行っても商売出来るし」等、いつもその生命力・発想の豊かさに感心させられるマスターと美味しい珈琲・特製ケーキをいつも笑顔で出してくれるかわいいママに魅かれて、ついつい行ってしまうのですが、知れば知る程、通常の「ジャズ喫茶」という概念からは外れているこのお店。。。でも、その不思議さ・面白さ・楽しさに魅かれてずぶずぶ「常連さんへの道」を邁進中。まぁ、行けば分かるさ、です。笑

ところでこのお店、特製カレーも美味しいのでよく注文するのですが、その名もマスターの名前「タジマ」を冠した「タージマハール・カレー(正式にはタージマ・カレー?)」。

「昔、名店と呼ばれるジャズ喫茶(注) は、カレーライスに思い入れがあった」、「ジャズ喫茶とカレーは相性がいい」とおっしゃるマスターのこだわりの逸品。

ちなみに、現在のタージマハール・カレーは日本カレーの延長線上で作った2代目で、初代は本格的なインド・カレーだったそうです。しかも、こんな宣伝看板まで作っていたとのこと。

更にこの写真の左に写っているペットボトルは、昔このお店で出した「阿蘇の水」だそうですが。。。ともかく何でもチャレンジしてみるのが、タジマ流?

ということで、今回、カレーを注文したところ、「今、3代目を試作中なんだけど、食べてみる?」


この伏線はすぐにわかりました。。。先日の「いそじん・ライブ」の後、このお店でイベントが2つ開催されたのですが、たまたまお昼下がりにふらっと行った日がその1つ「インド・カレー講座」の開催日。

「もし予定がなかったら参加する?」と誘っていただき喜んで参加したのですが、その講師はもう1つのイベント、こちらは観戦出来なかったのですが、「ナマステ楽団・ライブ」のインド人タブラ奏者 ディネーシュさん。

参加者10数名分を一気に作るということで、大鍋に材料やクミン・シードやカルダモン等、聞いたことのないような香辛料等を入れ、焦げないよう丹念に掻き混ぜ、ことこと煮込んで出来あがったこのチキン・カレー。。。その匂いからして、レベルの違いを感じさせる絶品。

お店の前にゴザを敷いて、みんなでいただきましたが、ともかく美味いっ!全員が称賛と感謝の拍手。

「インド・カレーは北と南でどう違うんですか?」という質問に対して、「南は果実を使っているから甘い」と受けた後、「でも、上手い人が作ったらどちらも美味しい、下手な人が作ったらどちらも不味い!」とカタコトの日本語で返したディネーシュさん。センスのいい名言に感心。

その後のセッション・タイムはセンス溢れる才人の集い。スティービー・ワンダーのアジアン・ツアーのメンバーでもあるディネーシュさんにギター、ボーカルの末森英機さんや、絵本作家でもある山福朱実(アケミ)さんとそのご主人でクラッシックギターの末森 樹(タツル)さんが加わった素晴らしい演奏。。。 

また、マスターも途中で数曲入られましたが、そのギター、ドラムの即興演奏にも驚き!さすが、元プロ。 本当に楽しい夜でした。。。


伏線の話が長くなりましたが、そのインド・カレーがあまりにも美味しかったので、3代目としてデビューさせたくなったマスターが作られた試作品がこれ。

あの日のカレーは参加者に合わせて少し辛さが控え目だったのですが、この試作品は辛目で私好み。しかもあのカレーの美点も引き継いでいて、好感度抜群!

「いいじゃないですか、これ!」という私の称賛の言葉にも、いや、まだまだあれがこれがと理想の高いマスター。。。商品化される日を心待ちにしています!

あと改めまして。二人目のお孫さん誕生、おめでとうございました!

【駐車場:有、喫煙:不可】


<追記>今晩、誘っていただき、サッカーW杯 日本対ポーランド戦をマスターや常連さん数人とお店で観戦。。。大画面・PA音響で盛り上がりましたが、やっぱり日本戦は大人数で見るに限る。決勝リーグ進出も含め、今晩もいい夜を過ごさせていただきました。感謝です。

(注)このジャズ喫茶の名店という話から、例えば熊本ならブラウン、モロッコ、ソワレ、サロン・ド・ジョイ等という話になり、最後はマッチの話に脱線。高野 悦子著「二十歳の原点」でも有名なシャンクレールさん、Bambiさん、おぐらさん、Five Spotさん、CHECKさん、木馬さん等々、やっぱりジャズ喫茶には凝ったその店独自のマッチ。どれもこれもセンス抜群。欲しい。。。いい時代だったと改めて思います。

(個人的には、いつもお世話になっている熊本・八代のミックさんとマスターがお亡くなりになって閉店、訪ねることが出来なかった宮崎・girl talkさんのものが印象的でした。)

尚、マスターが作られたこのお店のものも見せていただいたのですが、最初期の名前「Hello Dolly」と書かれているのが、このお店の歴史を物語っています。

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汝が欲するがままをなせ

九州ジャズ・スポット巡りを中心に興味の赴くままジャズ・クラシック等について不定期に掲載。 タイトルはM・エンデ「はてしない物語」の含蓄に富んだ言葉で、サイト主の座右の銘。 ♪新しい秩序、様式が生まれる時代の幕開けです。この混沌を積極的に楽しんでいきましょう。危ぶむなかれ、行けばわかるさ、です。笑