二重奏[金澤英明&栗林すみれ]@熊本・おくら18/08

金澤英明さん(b)&栗林すみれさん(p)の「二重奏」を熊本・おくらさんに聴きに行ってきました。

昨日の渋谷毅さんと栗田妙子さんのDUO「栗渋」に続いて、「真夏の3daysジャズ・ライブfrom東京」の2日目になりますが、とても楽しみにしていました。

おくらのマスターとこんな会話をしたのは、もう3週間程前になるのでしょうか?「このアルバム、いいですね!誰ですか?」「あぁ、これ、いいでしょ?今度、また来ますよ」

そのアルバムがこの「二重奏」で、演奏者は今回の金澤さんと栗林さん(以下、親しみを込めて、すみれさんと書かせていただきます)。

実は今年の初めに佐賀・シネマテークさん金澤さんと石井彰さん(p)の「裏二重奏」を聴いたのですが、「裏?」がずっと引っ掛かっていたこともあって、これも縁。絶対に聴かねば!と即決。

「この道」から始まったこの二重奏。まずは金澤さんの男っぽい懐の深い豊かな音量のベース。。。あぁ、そうそう、と前回の記憶が蘇って期待感が高まりましたが、その後、何に驚いたと言って、歌いながらピアノを弾くすみれさん!

しかも、歌いながら、と書きましたが、可憐で乾いた硬質な歌声とピアノの響きがきれいに混じり合って、ピアノの倍音の一部が歌声?

ともかく、とても不思議なピアニスト。

ピアノに向かって祈るように体を傾けて小さなきれいな音を紡ぎ出すすみれさんとそれを温かく見守り、丁寧にサポートする金澤さん。

自分の出した音の力を信じてしっかり間を取るすみれさんや自由奔放に飛び跳ねるすみれさんをそれぞれの状況に応じてきっちり支え切る金澤さん。

身を乗り出してアイコンタクトと取りながらベースのサポートに回るすみれさんとまたここぞとばかりカッコいい主旋律を決める金澤さん。

息のあったベースとの掛け合いに笑顔を見せて本当に楽しそうなすみれさんと表情を崩さずダンディさを決め込む金澤さん。

大きく弾むすみれさんの足が印象的だった彼女のアップテンポでリズミカルなオリジナル曲Long Roller Slide。そこで二人が魅せた軽やかで楽しい疾走感。

落ち着いた金澤さんのベースをバックに、ポロン。。。ポロン。。。とピアノの立ち昇る響き、そこに共鳴するように口ずさむすみれさんの声。表出するとても美しい世界。

まさに、アルバムには収まりきらない魅力満載のライブ。

特にすみれさん。豊かな表情とその身体を大きく使った演奏スタイルは視覚的効果も抜群だけに、アルバムを聴いただけではこの楽しさは伝わりきらない。(すみれさん、早くDVDを出してくださいね!)

そして、何よりあの歌声。これはもうライブならでは(注)。しかも、おくらさんのように客席との距離が近いライブだからこそ味わえた楽しさだと思います。

しっかり「二重奏」のCDにサインしていただきましたが、それにしても「裏二重奏」との違いには驚きました。

そして金澤さんにそうお伝えしたら、「裏ではこんな華やかなことはしないから」とのことでしたが。笑

ちなみに、そのお茶目さがフェース・ブックで話題となっているというすみれさん。それが垣間見えたのが、この上の写真。。。休憩時間中にピアノを弾いているポーズを取ってくれたのですが、「裏二重奏」のピアニスト石井さん風、だそうです。笑

尚、上の写真はすみれさんが大好きとおっしゃるイラストレーター ナカガワ暢(ノン)さんが作られた西日本豪雨震災募金のためのオリジナルクリアファイル。とても素敵な作品ですので、もしご興味があれば。


さて、「真夏の3daysジャズ・ライブfrom東京」の最終目は明日、正確にはもう今日ですが(苦笑)、八代のファーストさんで行われる韓国の歌姫WINAさんのカルテット。。。「from東京」は正確でないのですが、金澤さんとすみれさんがそこに入っているから、まぁ、お許しを。

ということで、金澤さんとすみれさんがカルテットの一員となった時、どんな演奏をされるかも楽しみの一つです。


(注)アルバムでも、この歌声を知っている人が聴けばわかります。。。但し、かなりボリュームを上げないとムリですが。

あと、yuutubeでお二人の演奏がアップされていました。すみれさんの歌声もその気になって聴けば聴こえてきますので、併せてどうぞ!

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汝が欲するがままをなせ

九州ジャズ・スポット巡りを中心に興味の赴くままジャズ・クラシック等について不定期に掲載。 タイトルはM・エンデ「はてしない物語」の含蓄に富んだ言葉で、サイト主の座右の銘。 ♪新しい秩序、様式が生まれる時代の幕開けです。この混沌を積極的に楽しんでいきましょう。危ぶむなかれ、行けばわかるさ、です。笑