鹿児島市内 騎射場・Caffe Bar JIMLAN(ジムラン) 21/04

コロナ禍で大変な時期ですが、この4/20にオープンしたばかりの新しいジャズ・バー。

場所は、鹿児島市内の飲み屋街の一つ 騎射場(キシャバ、注1)。

その名は、Caffe Bar JIMLAN(ジムラン)

JIMLANという名前は、あのJBLの創設者でもある伝説の技術者ジェームス・B・ランシングの愛称から取ったもの。

その説明も必要のない方なら、こんな名前をつけるからには、オーディオがさぞやスゴいんだろうなぁ、と想像されたと思いますが、そのとおり!その期待どおりの店。

ホルンの先を切り落としてつないだという特注品のホーン・ドライバー(注2)が目を引きますが、その下のJBLのC37ローズという50年代の高級スピーカーボックスに入っているユニットがキモ。

状態のいいものはもうほとんど残っていないというジムラン自身が開発したD130フラットバックという稀有なフルレンジのユニット。このユニットをウーファとして使ったこのシステムの音は他のどこでも聴けないもの。

またレコード・プレイヤーも特注品で、MICRO社のBL-111という弩級のターンテーブルを振動に配慮した紐ドライブに改造したもの。

また、メインのアンプは真空管アンプの銘機EAR859のレストア品。

※マニアの方へ:それ以外にもその時々で、45シングル+SRP201、300Bモノアンプ×2+SRP201、211モノアンプ×2+SRP201等に変えていくとのこと。中でもこの211モノアンプは、あの佐久間駿氏が回路設計した弩級のアンプで、ドライバー管と出力管に211を2本も使用した贅沢なシングルアンプ、なのだそうです。

そして、サブのプレイヤーとなるCDプレイヤーにもCECのベルト・ドライブ式を使う等、マニア垂涎のラインナップ。

それを鳴らす空間=部屋も、天井はそれほど高くないものの、正方形に近い形で、少しだけ大きめのボリュームの中、システムの素性の良さを気持ち良く味わえます。

この店のオーナーは鹿児島・春山のジャズ喫茶 順刻堂さんの開業前からの常連さんにして、私も一度、そのオーディオ・ルームを訪問させていただいたN氏。超オーディオ・マニアではありますが、ギターの弾き語りも素敵な音楽マニアなので、この柔らかく、いつまで聴いていても飽きのこない音作りには納得。

以上、その店名から音の話に終始してしまいましたが、実はこのお店のいいところは別にあります。

まずは、お客さんにとって心地好い空間と時間を提供したいというその心遣い。

外から明るい店内が見える安心感。鹿児島在住の有名デザイナーの手によるお洒落な入口。清潔で高級感漂う杉無垢一枚板のカウンター。かなり明るい照明なのに落ちついた雰囲気。凝ったメニューの冊子。

あの豪奢なシステムが奏でる音ですら、あくまでそこに居心地の良さをつけ加えるだけ。。。といった感じで、こんな贅沢をこんな普通の価格で味わえるなんて、ちょっとあり得ないこと。

そして何より素晴らしいのは、この開業のためにオーナーが一本釣りでヘッド・ハンティングしてきたという店長さん(注3)。

その明るく快活な応対にとても好感が持てる方ですが、現在積極的にジャズを勉強中とのことで、結果的に「ジャズの話を語って聞いてもらえる店(注4)」となっていること。

しかも!これだけでも、ジャズもんにとっては行きたいお店になっているのに、何と、この店長さんは20代の薩摩美人。。。

もし問題点があるとすれば、この店は一般客の出入りが多そうなこと。

ということで、店長さんとどれだけお話する時間が取れるかどうかはわかりませんが、ともかく百聞は一見に如かず。是非一度足をお運びくださいませ。

【駐車場:無(近隣にコインパーキング多数有)、喫煙:不可】

(注1)場所が少しわかりにくいので、下記をご参考ください。

(注2)この特注品ホーン・ドライバーの音の良さは、先に挙げたジャズ喫茶 順刻堂さんでも楽しめます。。。実はこれもこのオーナーの紹介で導入したものですが、初めて聴いた時にその見た目と共に驚かされたのを覚えています。

(注3)実は彼女、「店長と呼ばれるのは苦手です」と言っていましたので、訪問した際、何と呼べばいいのか?も会話の一部として、お楽しみくださいませ。

(注4)実は、これからのジャズ・スポットのあり方の一つとして、従来のマスターやママからジャズを教えてもらう店ではなく、マスターやママ、店長さんが客のジャズの話を嬉しそうに聞いてくれる店ではないか?と考えていました。

ジャズを真剣に聴いてきた世代が、その膨大な知識を伝えられる/伝えたい相手がいる店。

オーナーがそこを狙われたのかどうかわかりませんが、私の仮説によればきっとこの店は流行るはず。楽しみにいたしております。

※余談ですが、私がこのお店を訪問したのは、現在鋭意作成中の九州ジャズ・ガイド第②号の原稿チェックを各お店(明日の地図さんコーナーポケットさんFLOWERさん)にお願いし、第③号に掲載する準備(ガールトークさん、霧島のジャンゴさん)をした鹿児島弾丸ツアーの途中。。。こちらもお陰様でもうすぐ完成しますので、今しばらくお待ちください。

尚、訪問したのがたまたま開業直後だったこともあり、このお店の開業祝いとして、九州ジャズ・ガイド第①号を贈呈させていただきました。

もしよろしければ、お店で手に取ってご覧くださいませ。


【21.5.13追記】お陰様で九州ジャズ・ガイド第②号も下記のとおり無事完成いたしました。

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汝が欲するがままをなせ

九州ジャズ・スポット巡りを中心に興味の赴くままジャズ・クラシック等について不定期に掲載。 タイトルはM・エンデ「はてしない物語」の含蓄に富んだ言葉で、サイト主の座右の銘。 ♪新しい秩序、様式が生まれる時代の幕開けです。この混沌を積極的に楽しんでいきましょう。危ぶむなかれ、行けばわかるさ、です。笑