【訃報】23/2、みやおさんがお亡くなりになられました。その記事はこちらまで。
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宮崎市随一の繁華街・橘通中央商店街の近くにあるJAZZ&SPIRITS FAR CRY (ファー・クライ)さん。
マスターのみやおさんは、ジャズ並みに中毒性が強く魅惑的な方。
先日も再訪してきましたが、このバーの雰囲気はまさに「みやおさんの書斎」。
ジャズは流れているものの、「うちにジャズを聴きに来る常連は3人しかいない」とはみやおさんの口癖。
とは言え、今は私がいるので4人のはずですが(笑)、今回偶然にも常連K氏がお越しになられ、その内の2人がカウンターに揃ったのも不思議な縁。
みやおさんが、縁も所縁もなかったこの地に辿り着いて約30年。
ここに至るまでの道のりも大袈裟ではなく波乱万丈。
※ご興味のある方は、過去の記事【この記事の一番下にリンク先有】をご覧くださいませ。
でも、この22年春、ステージ4の癌が見つかり、事態がまた急変。
延命治療を続けながらのご営業となりました。
※よって、遠方からのご訪問の際は、お電話いただいた方が無難です。
縁あって、出会うことが出来たみやおさん。。。その生き様、しっかり見させていただきます。
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【以下、2017/02の記事を転載、22.9.22一部追記/改訂・写真追加】
先日、初めて宮崎のジャズ・バーに行ってきました。市内一の繁華街・橘通中央商店街(宮崎駅から徒歩10分程度)の周りにある九州ジャズロード掲載店3店の制覇が目標。
動き始めた時間が21時半過ぎと遅目だったものの、精一杯欲張って、営業が早く終わる順に、Girl Talkさん→Life Timeさん→FAR CRYさんと回る予定。
まず最初は、宮崎駅から一番遠いGirlTalkさん。探しに探したものの、結局わからず、仕方なく電話したところ、現在不使用。マスターがご老齢なので、これはヤバいのでは?※と思いつつ、次は宮崎駅から一番近いLife Timeさんへ。FAR CRYさんの道を通り越し、そのままあっさり辿り着いたものの、何と!ライブの音。ライブの日はマスターとあまりお話出来ないので初訪問としては嬉しくないのですが、それ以前に終了間際で断念。
※結局、Girl Talkさんはマスターがご逝去され、ご閉店されたとのことでした。残念。
そして、再度宮崎駅から遠ざかること数分、ようやく辿り着きましたFAR CRYさん。
結局動き出してから45分近く、ウロウロしていた計算です。
しかし、このFAR CRYさん。本当に行って良かった、楽しかった!
お店を出たのが26時頃だったので、結局この後、4時間近くいたことになります。
まずお店に入ったら、狭いカウンターに常連さんが2人。
その端に座らせていただいたので、最初は常連さんとマスターのお話を黙って聞こう。そして、その空気に馴染んだら、ちょっとお話してみようと考えていたところ、「以前、来たことあった?」とマスターが人懐っこくご質問され、会話がスタート。
こちらとの会話をメインにしていただけるのはありがたいものの、常連さんに悪くないかなぁ?等と思いながら聞いていたものの、その話がちょっと尋常じゃない?
マスター曰く「このお店は自分の書斎に客が来ている感覚」。
確かにこのよくよく見ると書斎っぽいこの店内なら、その感覚もわかります。
「常連さんは自分の知り合いにこの店を教えたがらない」。
居心地がいいので、確かにその気持ちもわかります。
しかし、「常連の9割以上がジャズなんて聴かない。まともに聴くのはこの間こっちに帰ってきた奴を入れて3人」って。。。
しかも、カウンターに向かって心地良く響いていたであろう天井近くに置かれたJBLのスピーカーは、「もっと音量を上げろとうるさい客がいるからケーブルをもう切った」「レコードはもう邪魔くさいのでやめた」「今はカウンター奥、両サイドの小さなJBL(中古で1万数千円?)で十分!」って、一体、どんなジャズ・バー?
そうこうしている内に常連さんの1人が帰られ、ジャズは聴かないけど奥さんに内緒で毎週このお店に通ってるとおっしゃる常連さんと世間話をしていると入って来のが、これまた常連と思しき年配の方とその部下と思しき若手の2人組。
でも、話をよくお聞きしていると、違った!鹿児島からのご出張で、まだ2回目の方?!
この年配の方は根っからのジャズ・ファンで、マスターとのジャズ談義だけでも十分楽しかったのですが、鹿児島のジャズ喫茶Paragonさんをご紹介いただいた上、1杯ご馳走にまでなってしまいました。
尚、この時、教えていただいたのが、このデヴィッド・マレイのLOVERS。
日本のディスクユニオンが企画・録音したアルバムですが、あまりの素晴らしさに後日即買い。有難く感謝。
しかし、2回目であれだけ常連顔出来る客も客ですが、それ以上にその気にさせてしまうマスターとこのお店の雰囲気。強烈無比!!
これ以上遅くなると奥さんにばれると常連さんが帰られた後も居残り、明日は朝が早いのでとこの2人組が帰られた後も、私が一人で残ってしまったのは、きっとそのせいなのでしょう。
このお店が出来るまでの波乱万丈の経緯やら伝説の全国冷し中華愛好会の話やらキース・ジャレットからジョン・コーツJr.やらブッゲ・ヴェッセルフトやら色んな話・音楽を興味深く聴かせていただきました。何とも不思議なことにこの1万数千円の小さなJBL、アキュフェーズのアンプがいいのか、奥行きのある広い部屋と高い天井がいいのか、妙にしみじみと聴かせてくれる。更には玄人はだしの落語も聞かせていただき、やはりジャズと落語は間が命なんだと改めて実感させていただいたり。
このお店の20数年の歴史の中で、ジャズ好きで酒好きで読書や映画や絵が好きで、落語を愛してやまない俳人でもあるマスターにハマってしまった人=帰る場所を持っている人が何人もいる。
全くもって、羨ましい限りだと思いました。
昔の常連さんはマスターのことを親しみを込めて名前で呼ぶそうですが、本当にこのお店、素晴らしい!
また伺いますが、いつまでも続けてくださいね。みやおさん!
【駐車場:無(近隣にコイン・パーキング有)、喫煙:可】
【22.09.30追記】私が顧問の大分・竹田「音と珈琲 一粒万倍(イチリュウマンバイ)」も早いもので、プレ・オープンから3年が経過。
満を持して、この22.10.02に本格オープンいたしますが、みやおさんから素敵なプレゼントをいただきました。
みやおさんのお店にも飾ってあったソニー・ロリンズの宮崎公演と、初めて見せていただいたマンハッタン・ジャズ・トランスファーの宮崎公演のポスター。
早速、一粒万倍に持って行き、飾った雰囲気を見てきましたが、本当にきれいでカッコいい。
併せて、ありがとうございました。
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