宮崎 高鍋・Cafe Down beat(ダウンビート) ①17/11

宮崎・高鍋にあるCafe Down beat(ダウンビート)さん。。。東九州自動車道・高鍋インターを降りて約10分、舞鶴公園駐車場の手前にポツンと建っているこのお店、外の看板には「昭和のレトロなジャズ喫茶」と書かれていますが、あまり気にせず中に入ってみるとビックリ!

二重扉、本当に暗い店内、鳴り響くジャズ。。。今時、こんなスタイルの喫茶店ってまだあったんだ!と思ったくらい昔ながらのジャズ喫茶のイメージそのままで、その言葉に嘘・偽りはありませんでした。

存在感のある音を奏でているスピーカーは、お店の中に入ってもこの写真でも暗くて見えませんが、天井下に吊るされたJBL4333。このスピーカー、このジャズ・ロード巡りの中では初登場ですが、色々なお店に置いてある4343や4312というJBLの人気スタジオモニター・シリーズの中間の大きさの機種で、ドライブしているのは管球プリ・アンプとハーマンカードンのパワー・アンプ。

大き目のボリュームがこの店内の広さともマッチして、いかにもジャズらしい押し出しのいい音、心地良い音楽を響かせていました。

また、写真を見てわかるとおり、このお店では先日の北九州・若松のハンコックさんと同じく大型TVを設定されておられ、ジャズDVDをいい音で楽しむことが出来るのもウリ。

ここで掛けていただいたのはオススメのDVD「スーパージャズセッション・イン・ヘイヘイクラブ」ですが、映画「カンザス・シティ」の劇中で演奏された人気ジャズ・プレーヤー21人による珠玉のセッションで、すごく良かったです。

カウンターのテーブルもコンクリート打ちっ放しというハードな店構えのこのお店、どんな強面のマスターが仕切っていらっしゃるのかと言えば、何と、その数奇な運命をモノともしない、飄々とした雰囲気がたまらない魅力のママ!

マスターと一緒にこのお店を開店されたのは、もう36年前のこと。その直後、降り掛かったマスターのアメリカ転勤。「ジャズって、何?」レベルだったというママが、そんな非常事態にもめげずお店を守り続けただけでもスゴい話ですが、その後の紆余曲折を経てようやく二人でと思った矢先、今度はマスター、東京に転勤。。。

あと3年待てば、マスターも退職してようやく一緒に出来るし、それまではこの子(お蕎麦が大好きなこのお店の看板犬スマイリーちゃん)がいるから、と淡々とおっしゃる健気なママ。

その一方で、今年62歳になるこのお店のマスターは活動的で多才なちょい悪オヤジ?!

全国大会で優勝したオヤジ・バンドでは、サックス・フルートを担当。これはその時のDVDから撮った写真ですが、中央右でソロを取っているのがマスターで、まぁ、実に見事でカッコいいこと!

また、色々このお店のオープン当時の写真を見せていただいたのですが、仲間の皆さんといい時間を過ごされたことがよくわかる、若さがはち切れんばかりの楽しそうなものばかり。

ただ、このお店の天井に車が吊るしてあったり、お店の外観がピアノを模していたことがわかる写真には思わず笑ってしまいました。

更に笑ったと言えば、このお店の入り口の横にある電光看板。下のOPENと書かれた横にマジックで書いてある言葉、読み取れますでしょうか?「お昼ころから ほそぼそと やっています」(注)

どうやらマスターは、こういうお茶目な感性の持ち主にして、こだわり満載、しかも、それを何気なく本当に実行してしまう方。。。ジャズ喫茶はこうあるべき、と真っ暗なお店を作り、誰が聴きに来ても恥ずかしくない立派なオーディオ・システムをちゃんと整え、使う陶器は全て手作り、珈琲は自家焙煎、お蕎麦も新潟から選別して取り寄せの特別品等々。

そして、マスターがいなくても、それを毎日、ちゃんと丁寧に実践し続けるママ。

毎日、ちゃんと店を開き、常連の近所のおばさん達がもっと明るくしてほしい、ボリュームを落としてほしいと言ってもやんわりやり過ごし、毎日珈琲豆を焙煎し、アイス珈琲でもこの焙煎したての豆を使ってきちんと作り、美味しいお蕎麦定食等定食も作り続ける。。。

その本当に素敵なご夫婦ぶりに、思ったこと。。。鶴瓶さんのTV「家族に乾杯」の取材、大分・中津のぐるーびぃさんに続いて、高鍋にも来たらいいのに。笑

高鍋はかつて陸の孤島と言われた延岡市と宮崎市の中間に位置し、福岡から本当に遠いのですが、それでも再訪したいと思わせる魅力満載のこのお店。。。曰く、マスターに是非、お会いしたい!が究極ですが、とても気持ちのいいジャズに浸りながら、またゆるい時間を過ごしたい。ここのアイス珈琲がまた飲みたい、美味しくてお代わりしたお蕎麦がまた食べたい。

そして、極めて個人的な話になりますが、途中でママがおっしゃった言葉「もしクラシックが好きなら、この近くにクラシック喫茶があるけど」がこの後の不思議な縁につながったことも含めて、とても印象深いお店でした。


(注)このお店の営業時間はママの都合により変動する可能性がありますし、逆に思わぬ融通を利かせていただけることもあるようですので、伺う前には予め電話で確認した方がいいと思います。

【駐車場:有、喫煙:不可】


その他のダウンビートさんのページへ  ②18/07

「九州のジャズ・バー/喫茶のご紹介」ページへ戻る

汝が欲するがままをなせ

九州ジャズ・ロード巡りを中心に興味の赴くままジャズ・クラシック等について不定期に掲載。 タイトルはM・エンデ「はてしない物語」の含蓄に富んだ言葉で、サイト主の座右の銘。

0コメント

  • 1000 / 1000