園田智子Trio@熊本・おくら18/10

熊本・Jazz Inn おくらさんで行われた園田智子Trioのライブに行ってきました。

今年初めて聴いて以来のファンで、前回は池田芳夫(b)さんとのDUOを聴かせていただき堪能した熊本在住のピアニスト園田さん。今回は東京からドラムの小山彰太さんとベースの吉野弘志さんを迎えての九州ツアー2日目(注1)ということで楽しみにしていたのですが、当日になって少し個人的な問題が。

というのも、この日は金曜日だったにも関わらず、期限が月曜日の仕事が終わらず。。。ということで、逆に金曜日で良かった!と開き直っての観戦となったのですが、でも、本当に聴きに行って大正解でした。

セロニアス・モンクのミステリオーソで始まり、クルト・ヴァイルの三文オペラからマック・ザ・ナイフ、キューバ民謡エン・ラ・オリージャ・デル・ムンド(世界の果てに)と進んだこのライブでしたが、もうこの時点で大満足。

大人の女性~落ち着き、分別、厳しさ、優しさ、思い遣り、そして茶目っ気~を感じさせる園田さんの背筋の伸びたピアノ、抑え目の音量ながらも心地良く腹にずっしりと響く小山さんのドラム、アルコ(弓)で奏でた吉野さんのもの悲しくも美しいメロディ等々、聴き所満載。

続く、レニー・トリスターノのレニーズ・ペニーズはこのライブで一番アップ・テンポの激しい曲でしたが、暗めの音色で疾走する三人、タメの効いた小山さんのドラム・ソロ、そこに本当に小さな小さな音でそっと合いの手を入れた園田さんがカッコ良くも気持ち良く、あっという間に1stセットが終了。


2ndセットは、園田さん作曲のbranded. Affect(注2)という面白いテーマの曲で再開。途中、mpの音楽がずっと進行する中、三人が奏で続けた音のふくよかで柔らかく重量感のあること!そこにmpで重みのあるシンバル一閃、その鮮烈なこと!これには、完全に痺れました。(注3)

その後も私の大好きなラフマニノフ 交響曲第2番の第3楽章(注4)のテーマをアレンジしたビタースウィート、モンゴル民謡「遥かな土地の蜃気楼」(注5)、道化師、そしてアンコールのラメントと続きましたが、対話と緊張感のあるアンサンブル、中でも、ベース・ソロにぴったり寄り添うピアノとドラムのバッキングが素敵だったこと!

大人のジャズと言うのか、円熟の技と言うのかよくわかりませんが、音楽の進行の中で三人が出たり引いたりするそのアンサンブルがいつも過不足なく良い加減で、音楽の世界にどっぷり浸ることが出来、実に聴き応え十分の気持ちの良いライブでした。

またこれはこのTrioの特筆すべき特徴だと思うのですが、決して派手さも激しさも追い求めておられないので、爽快感が残る訳ではありませんが、その代わりに残るのはほっこりと温かい充実感・満足感。これはなかなか得られる心地良さではありません。

お陰様で、明日の土曜出社もいい気分で頑張れそうです!笑

尚、このトリオは、今回の九州ツアー最終日の宮崎・ライフタイムさんでレコーディングを行うとのこと。ツアーの成功と楽しいレコーディングになりますことを心からお祈りいたしております。

(注1)"園田智子trio 九州ツアー 2018.秋"

 •10/11(木) Riverside  •10/12(金) ジャズインおくら

 •10/13(土) グッドタイムス(18:00start 姶良市池島町27-35 090-9582-862)

 •10/15(月) オークホール(19:00start 出水市本町6-22 0669-62-1089)

 •10/16(火) オールドアース(19:30start 都城市大王町4-13)

 •10/17(水) ラグタイム(鹿屋市本町3-10 2F 0994-40-2422)

 •10/18(木) LIFE TIME(19:30start 宮崎市広島2-3-8 松山ビル3F 0985-27-8451)

 •10/19(金) LIFE TIME "園田智子トリオ recording Live" 19:30start  

(注2)このbranded. Affectという曲は、園田さんがタイトル命名者であるギタリスト 平村英寿さんとのDUOで出されたアルバム「Secure(セキュア)」の1曲目に収録された曲。ちなみに、おくらのマスターが推薦文を書かれておられるようで、《アルバム「Secure」を聴いて感じた事は、二人のインタープレイの素晴らしい事に驚きを感じた。収録されている曲が、まるで生命体の如く、いきいきと輝いている。3曲目の「Waltz For Ruth」はCharlie HadenとPat Methenyのデュオで、個人的にお気に入りの演奏であるが、この二人の演奏は、2番目のお気に入りになりそうだ!》とのことです。  

(注3)今回、その渋くてカッコいいプレイにすっかり魅了された小山さんにサインしていただいたのは、音三昧Ⅰという2001年に出された今となっては入手困難なアルバム。山下洋輔さんや坂田明さん達とのDUOアルバムで、これがまた実にいい!「家に残っていたのを見つけたので持ってきた」とおっしゃっておられましたが、とてもツイていました。

(注4)ラフマニノフ 交響曲第2番の第3楽章。ジャズ・マニアにはジャズ・ピアニストとしてお馴染みの指揮者アンドレ・プレヴィンのNHK交響楽団との名演がYoutubeにアップされていますので、どうぞ。

(注5)モンゴル民謡「遥かな土地の蜃気楼」が吉野さんのソロで、Youtubeにアップされていましたので、これもどうぞ!

ちなみに吉野さんのベースの先が少し見慣れない形だと気づかれた方はいらっしゃるでしょうか?C-エクステンションとかCマシンとか呼ぶタイプ(一番低弦の指板だけ長い)で、ストッパーを外すと最低音がE(ミ)→C(ド)に伸びるのだそうです。いい勉強になりました。

<追記>おくらさんの外でタバコを吸っていたら、こんなポスターが。。。先日、八代で行われたMAY INOUE STEREO CHAMPライブのセッションでお聴きした八代ご出身のドラマー鐘ヶ江貴裕さん。どうやら上京前の10/27(土)に、おくらさんでFarewell Liveを行われるようです。あいにく先約がある日ですが、もし日程調整が出来たら、聴きに行きたいと思った次第です。

汝が欲するがままをなせ

九州ジャズ・ロード巡りを中心に興味の赴くままジャズ・クラシック等について不定期に掲載。 タイトルはM・エンデ「はてしない物語」の含蓄に富んだ言葉で、サイト主の座右の銘。

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