Boys+栗林すみれ@直方2daysライブ18/10

先週金~土曜日に福岡・直方(ノオガタ)で行われたBoys+栗林すみれさん(p)の2daysライブ、幸いなことに両日共、行くことが出来ました。

直方は博多から車で約50分、北九州・小倉から約30分に位置する炭鉱関連で栄えていた町ですが、今回のこの2daysライブといい、私が行って感動した直方谷尾美術館 室内楽定期演奏会といい、文化面で気を吐いている町でもあるようです。

Boysは金澤英明さん(b)石井彰さん(p)石若駿さん(ds)からなるピアノ・トリオ。。。そこにピアノのすみれさん(親しみを込めてこう呼ばせていただきます)が入っているのは何かの間違い?としか思えないメンバー構成。

ただ、金澤さんのファンからすると、Boys(+石井さん、駿さん)、二重奏(+すみれさん) 、裏二重奏(+石井さん)というご自身の3つのユニットを中心にライブを回されるのかな?と思っていました。

初日は直方の商店街の中にあるザ・バーさんでしたが、開店30周年記念ライブということもあり、演奏者もお祝いイケイケ・モード。1st、2ndステージ通して、熱い演奏の連続に超満員約50名のお客さんもいい雰囲気で反応し、盛り上がりに盛り上がったライブ。

最初から最後までこんな熱く楽しく聴かせるライブになったのも、ザ・バーさんの店徳(?)の賜物だと思いましたが、こんな記念ライブに飛び込むことが出来た私も幸せでした。

それに対し、2日目の「のおがたジャズフェスタ2018(於 ユメニティのおがた 小ホール)」では、ホールならではのグランド・ピアノ、広い空間、響き等を生かした演奏を展開。

1stステージは美しい響きも含めたじっくり聴かせる演奏、2ndステージはマイ・ウェイやリラの花咲く頃等、聴き覚えのある曲を交えながら、広い空間を生かした動きも楽しい演奏で、ゆったり座ったお客さん約160名も最後は惹き込まれて拍手喝采。

セットリストの工夫に加え、ソロ、DUO、トリオ、カルテットと変化をつけた組み合わせのお陰で、私のように2日間聴いた人間でも存分に楽しむことが出来ました。

2日共、基本的に金澤さんと石井さんというベテラン二人がしっかり締めるべき所を締める中、すみれさんと駿さんという若手の俊英二人が魅せ場を作って突っ走るという展開でしたが、特に面白かったのは、両日共、2ndステージで披露されたBoysの三人にすみれさんが鍵盤ハーモニカ(以下、ピアニカ)で加わった演奏。

すみれさんが名だたるサックス奏者も顔負けのフロント奏者のノリの良さ、歌うようなメロディ・ラインを魅せつけ、もうこれはピアニカ・カルテットとでも言うべき、スゴい演奏ぶり。身をよじってブロウするその姿は客席へのアピール度も抜群。

両日共に演奏されたPiel Caneraは、駿さんがドラムの上に調理器具のような物等を並べて演奏する楽しい曲(実は、アルバム録音に当たっての金澤さんからのリクエスト「何か変わった音を出して欲しい」に対する駿さんからの答えだったそうです)ですが、すみれさんがピアニカや打楽器で入ることでその楽しさが倍増!

そしてその同じ展開の中でも、2日目のWaltz Stepでは動き回れる広い舞台を生かして、すみれさんのピアニカに石井さんもピアニカで対抗。これには会場中から大声援。続いてピアノを低音域から高音域に移動しながら交互に弾いたり、連弾したりと、見た目にも楽しく魅せてくれた演奏でした。

その他、特筆すべき魅せ場を作っていたのは、駿さんのドラム(注1)。

中でも2日目2ndステージ開始早々、一人で出てきて叩き始めたソロ。。。これはとてもカッコ良かったし、あまりジャズを聴いたことがなかったと思われる静かなお客さんも一気にヒートアップさせた力演。

そして秀逸だったのは、初日1stステージ2曲目でのすみれさんとの一騎打ち。。。ちなみにこの二人の組み合わせは、通常のBoys、二重奏、裏二重奏というどのライブでも聴くことが出来ないスペシャル・ユニット。

ザ・バーのアップライトのピアノ(注2)の上に立ち昇る響きと混じり合うすみれさんのかすかな歌い声、そこに柔らかい音ながらも切れ味鋭く切り込む駿さんのドラム。

延々と繰り広げ続けられる熱い音の応酬、そして何より楽しそうな二人。その鮮烈な熱演に、やんやの大歓声で盛り上がる場内。今回わざわざ遠征してきて良かった!(注3)と思わせてくれたこのDUO。。。この未来を担う若手ジャズ・ミュージシャン達を頼もしく思った次第です。

尚、このお店はピアノの向こうが鏡になっているため、壁側に向かっているはずのピアニストの表情もしっかり見え(例えば、下の写真のとおり)、それもまた楽しかったです。笑

それにしても、まだ終わっていないとは言うものの、今年は金澤さんをよく追っかけて聴いた年でした。

1月の裏二重奏に始まり、8月の2連チャン(二重奏WINAライブ)、9月の鹿児島ジャズ、そして、今回の直方2daysで計6回。地方のファンとしては、ちょっと褒められてもいいのでは?(注4)等と思ってしまいました。

いずれにせよ、8月の八代ライブの時に10周年記念CD(下写真の左)を購入し、金澤さんにサインしてもらって以来、楽しみにしていた今回のBoysライブ。このとおり、あとのお二人にもサインしていただき、まずは完成!

更には、駿さんの大学卒業記念で出した時のアルバム(下写真の右)もあったので、そちらにもサインしていただき、ご満悦。ちなみにこちらのアルバムでは、先日八代のMAY INOUE STEREO CHAMPライブで聴いてスゴいと思わせてくれた類家心平さん(tp)もご参加される等、10周年記念アルバムとはまた違った味わいで面白かったです。

それにしても、本当に充実した二日間でした。ありがとうございました!

次回のライブも楽しみにしております。


<追記1>金澤さんとすみれさんのDUO「二重奏」の昨年のライブ数は何と80回を超えるとか。。。そして今月末、また北海道で2枚目のアルバムを録音されるそうで、こちらも楽しみです。

<追記2>2日目は演奏中の写真撮影が禁止だったので、アフリカの民族衣装(皆さん、ご自前の品だそうです。笑)で身を包んだ皆さんの演奏姿はお見せ出来ませんが、雰囲気だけはこの写真で伝わると思いますので、ご参考まで。

(注1)石若駿さんのドラム。。。一番最初に気になり出したのは、クラシック好きにはお馴染みのTV番組「題名のない音楽会」にご出演された時の演奏ぶり。それ以来、私の大好きなピアニスト渡辺翔太さんとライブをされておられる情報を見たり、先日渡辺翔太トリオの一員としてニュー・アルバムAwarenessを出されたりとずっと気になる存在でしたので、今回聴けて本当に嬉しく思いました。

(注2)ザ・バーのアップライトのピアノ。実はこのピアノ、先にご紹介した直方谷尾美術館 室内楽定期演奏会の主催者である「かんまーむじーく のおがた」代表の渡辺伸治氏ゆかりの品とのことで、先日その不思議な運命の記事を読んだばかり。。。縁とは面白いものだと、改めて思った次第です。

(注3)今回わざわざ遠征してきて良かった。。。行く気満々だったのに仕事が終わらず、縁がなかった!と嘆かされた熊本・おくらさんでのBoysライブの夜。直方を2days共、諦めざるを得なくなっていた土曜日の社内ゴルフが延期になり、ザ・バーさんに電話をして「一人だけなら」と予約を受けつけていただいたことから急遽、自宅を経由して、直方へ向かうことになった当日17時過ぎ。熊本から車を飛ばして2時間ちょっと。この巡り合わせの面白さとその時々の悲喜こもごもの感情が混じり合ったまま、お店に入った瞬間、耳に飛び込んで来たこのDUOの躍動感豊かな音。

ムチャをして来た甲斐があったと即座に納得させてくれた素晴らしい演奏でした。

(注4) 金澤さんを聴いた計6回中、4回はすみれさんが共演されていた事実に気づかれた方は鋭い!今回、すみれさんの最新アルバムにもちゃっかりサインをいただきましたし。。。

ただ、上記(注3)で書いたとおり、Boys@おくらを聴けなくて嘆いたのも事実で、あのライブをちゃんと観戦出来ていれば、この疑惑(?)は晴らせたのに、と残念ではあります。笑


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九州ジャズ・ロード巡りを中心に興味の赴くままジャズ・クラシック等について不定期に掲載。 タイトルはM・エンデ「はてしない物語」の含蓄に富んだ言葉で、サイト主の座右の銘。

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