ようこそ!ここ~シベリウスの世界~へ
と楽し気に書き出したものの、どうすれば皆様をその世界へ誘えるのか?
実に難しい。。。
ともかく、取っつきの悪いシベリウスの音楽。
これはTikTok等、最初の10秒で音楽の良否を判断する最近の風潮からすると論外。
素敵なコンサートで聴いていただければ何の問題もありませんが、再生音源となるとなかなかそうはいきません。
それでも何度も体感さえすれば、ハマる方がいらっしゃるはずですが、その一方、よくわからない音楽を何度も、更には、大きな音量※で聴いてもらえるはずがないとも思います。
※どんな音楽でも、その作品に適切な音量で聴くことがとても大切。
絵画も同じだと思いますが、同じ絵でもサイズの違いによって全く異なる印象を受けた経験はありませんか?特に小さいとその真価を見誤る可能性が高いのではないかと思います。そしてシベリウスの場合、出来るだけ大きい音量(ベストは演奏会で聴くのと同じ音量。笑)で聴くことが極めて重要(注)なのです。
といったところで、何だか「見た目の訴求力が弱いけど、使えばその良さがわかる」という商品を抱え、苦しむセールスマンのようになってきました。。。
でも、まぁ、頑張ってみましょう。
シベリウスの曲の魅力を紹介するメニューを3つ作ってみました。
各々そのリンク先でご紹介いたしますので、引き続きよろしくお願いいたします。
Menu1.聴くコツと作品分類:こちら
Menu2.おススメの曲:こちら
(a)(大音量で聴く必要のない)親しみやすい魅力持ったシベリウス
(b) 一度ハマったら抜けられないファンタジーの世界へ誘うシベリウス
(c) ハマる人はハマるかも?の尖った魅力のシベリウス
Menu3.おススメの曲おかわり+α:こちら New!
(a)こんな作品もいかが?ハマる人もいるかも?のシベリウス
(b)シベリウスの交響曲、世界共通No.1
(c)聴き比べ:交響詩「タピオラ」
(d)+α:語るシベリウス、作曲家、指揮者
(注)何故シベリウスは、大きい音量で聴く必要があるのか?
それは曲にも拠りますが、pppで進行する箇所が全く聴こえないから。
でももっと問題なのは、シベリウスがイメージし、演奏家が懸命に作り上げる「ホールの空気感~あちらこちらでサワサワザワザワ。。。風がそよぎ、何かが鳴いたり跳ねたりざわめいている?近づいては遠ざかる嵐?天高く拡がり揺らぎうねるオーロラ?といった現実世界では感じにくい気配」に加え、「パッと一瞬にして鮮やかに変わる空間の色彩」等々、極度に繊細な音の動きの積み重ねによって生まれる「何か」が、小さい音量では絶対に感じられないからです。
そして一番の問題は、曲中の印象的で雄弁な休符がしっかりと感じられないから。無音、静寂そのものが、シベリウスの音楽においてはとても大切なのです。
ちなみに、違う指揮者の演奏を聴いては、「あれ?こんな曲だっけ」と驚かされ、柔らかい響きがちゃんと録音されたいいCDを大きな音量で聴くと、「ん?本当に、同じ曲?!」とまた驚かされ、いい演奏を響きのいいホールで生で聴くと、「えっ?!何だか初めて聴いた曲みたい。全くわかってなかった」と唖然とさせられるのも、シベリウスならでは。
逆手に取れば、こんな滅多に味わえない新鮮な驚きが何度も待ち構えている、それ自体、シベリウスの魅力かもしれません。
【おまけ】有難い世の中になったもので、Youtubeの中にはシベリウスを取り上げた動画も色々アップされています。ちょっと反則かもしれませんが、今回はシベリウスを知っていただくためには何でもありの総力戦。
とても素敵な作品がありますので、こちらも併せてお楽しみください。
nacoさんの「厳選クラシックちゃんねる 」
このYoutube番組でnacoさんは、クラシック全般をご紹介しておられますが、とても親しみやすく面白いと高い評価を得ておられます。
そして、このシベリウス編はとても素晴らしい出来。
内容に異論や異説があるかもしれませんが、シベリウスの生涯や音楽をこんなにわかりやすくご紹介されている方を私は他に知りませんので、まずは下記をご覧ください。
そして、このnacoさんの更に凄いところは、その交響曲についての番組を作るのに、「シベリウスを愛している」と公言しておられる指揮者 藤岡幸夫さん※をゲストに呼ばれたこと。
こちらも内容に異論や異説があるとは思いますが、藤岡さんのシベリウスへの溢れんばかりの愛情がもう嬉しい限り。
シベリウスの交響曲の魅力、聴きどころを藤岡さん節で聞ける有難い回でもありますので、是非、下記もご覧ください。
※藤岡幸夫さんは現在、躍進著しい関西フィルハーモニー管弦楽団の首席指揮者ですが、BSテレ東の「エンター・ザ・ミュージック(この番組も実に面白いので、おススメです!)」の司会者としてもご活躍なさる等、クラシック業界をいかに盛り上げるかを一生懸命考え、動いておられるとても情熱的な方。
また私にとっては、英国でご活躍されておられた頃に多く出された吉松隆さんのCDで親しみ、白井光子さんとのマーラー「大地の歌 室内楽版」で忘れ難い名演を聴かせてくださった方でもあります。
ちなみに藤岡幸夫さんは、その昔、日本でシベリウスの第一人者であった渡邉暁雄さんの最後の弟子でもありますが、その息子でピアニストの渡邉康雄さんとの特別対談があるので、こちらもご紹介しておきます。(シベリウスの話が始まるのは、30分過ぎから)
更に余談になりますが、この対談を企画されたのは、渡邉暁雄さんが初代会長を務められた日本シベリウス協会。
そして、この対談の最初に出ておられた方が、第3代・現会長で指揮者の新田ユリさん。
新田さんは、シベリウス指揮者としても名高いオスモ・ヴァンスカさんのお弟子さんでもありますが、昨年末、愛知室内管弦楽団と演奏された「シベリウスの夕べ」@名古屋・しらかわホール は本当に素晴しかった!
「御礼2023」で書いたとおりですが、ポヒョラの娘、タピオラ、孤独なシュプール、吟遊詩人と素敵な演奏が続いた後、響いた交響曲第7番の圧倒的だったこと。中でも、右前に配された川本嘉子さんが率いるヴィオラの強烈で濃密な表現には思わず涙。
シベリウスにおけるヴィオラ~チェロ~コントラバスの大切さがよくわかった演奏会でもありました。
【私のシベリウス】
①序章:こちら
②ようこそ!ここ~シベリウスの世界~へ
- 1.本文:本頁
- 2.聴くコツと作品分類:こちら
- 3.おススメの曲:こちら
(a)(大音量で聴く必要のない)親しみやすい魅力持ったシベリウス
(b) 一度ハマったら抜けられないファンタジーの世界へ誘うシベリウス
(c) ハマる人はハマるかも?の尖った魅力のシベリウス
- 4.おススメの曲おかわり+α:こちら
(a)こんな作品もいかが?ハマる人もいるかも?のシベリウス
(b)シベリウスの交響曲、世界共通No.1
(c)聴き比べ:交響詩「タピオラ」
(d)+α:語るシベリウス、作曲家、指揮者
③年表(参考資料一覧も掲載):こちら
④私がシベリウスにハマったキッカケ:こちら
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