【紹介:あのソラミミストも訪問した癒しの店】大分 日田・Jazz&Bourbon/Coffee Pub PIP'S(ピップス) 22/11

来年、40周年を迎えられる大分・日田温泉郷の老舗Jazz&Bourbon/Coffee Pub PIP'S(ピップス)さん。

このコロナ禍自粛の荒波を経て、従来よりバー志向を強められたようですが、相変わらずマスターとママの会話も楽しく、美味しく、居心地のいいお店。

久しぶりの訪問でしたが、今回気持ち良く鳴っていたのは、ボブ・ブルックマイヤー等のウェスト・コースト・ジャズ。。。よく考えてみると、他のお店ではあまり聴くことがないジャンルで、このマスターならではのチョイス。

それにしても、楽しい時間は本当に早い。このお店に来たらいつも注文してしまうカレー・マーセー(焼きカレー)に舌鼓を打ち、あれやこれやとマスターやママとお話しながら、まったりしていると、この日もあっという間に時間が過ぎ去っていました。

【参考】マスターとママが生まれ育ち、根づいたこの日田は、天領として栄え、九州の小京都と呼ばれる歴史の街。

そして、そんな日田の方々が誇りにし、ずっと守り続けているものの一つが、日田祇園祭。

2016年には「山・鉾・屋台行事」の一つとして、ユネスコ無形文化遺産に選定されたという300年以上の歴史がある祭りで、絢爛豪華な山鉾の巡行も魅力の一つ。

マスターも幼い頃からそれを曳いてきた一人だそうですが、そんな話や写真集を見せてもらえる等、少し旅行気分にも浸れるお店です。

しかも、このお店のカウンターでは、(全国ニュースでも紹介された大事件だったようですが)300年を超える歴史の中で初めて山鉾に乗った女性の一人=この店の常連日田美人とご同席出来ることも。。。相当運が良ければ、ですが、併せてお楽しみに。笑


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【以下、2020/12の記事を転載】

先日、大分・日田温泉郷にある今年で37年目の老舗Jazz&Bourbon/Coffee Pub PIP'S(ピップス)さんに行ってきました。

熊本に転勤した後、なかなか機会を作ることが出来ず、約3年ぶり2度目の訪問でしたが、マスター、ママ共お元気で良かったです。

そして今回、改めて思い知らされたこと。初めて訪問するジャズ・スポットは緊張感やワクワク感があって間違いなく楽しいのですが、私は二度目以降の訪問の方が好きなようです。

初めて訪問した時、どんなに良くしていただいたとしても、当然ながらお互いに警戒心もあれば距離感もあるので、そこが少しずつ緩んでいく二度目以降。。。チラっと垣間見ることが出来るマスター達の素の部分。これがとても面白く興味深い。

PIP'Sさんに関して言えば正直なところ、再訪出来ていないことがずっと気になっていたもののタイミングがうまく作れず、また初回訪問時の記事(リンクは下記 ↓ )に不足感があるとそれを発奮材料に再訪出来たりもするのですが、それも「これだけ書けていたら、充分じゃない?」

これは前回かなり親しくさせていただき、色んなお話を聞かせていただいたことの裏返しでもあるのですが、何となく自分の中でも1回完結の満足感まで漂う始末で、この【待望!店のジャズ】という名目がなければ再訪していなかったかも、です。

でも実際に訪問した後は大違い。

こんなにご無沙汰していたにも関わらず、マスターとママのことが少しわかるとこのお店のことが気になり、更には宿題が残ったので、近い内に再訪したいと思っている私がここにいる訳です。

やってみないと何が起きるかわからない、対話の中から新たな流れが生まれる、まさにこれこそジャズ、と言ったところでしょうか。

さて、閑話休題。

このお店の看板にもなっているディジー・ガレスピー。その姿はとても印象的ですが、これはそれと同じポーズを取ったマスターの写真。

こんなお茶目な一面も、初回ではなかなか見せていただけないように思います。

「ママはともかく、お母さんはさすがにちょっと違うやろ?」という名言が前回とても印象的なママでしたが、「ママと呼ばれるのは慣れたけど、お母さんはやっぱりまだ早い」から始まり、「日田の人は何故か東京都知事の言うことをよく聞くので、外出自粛と言われたら物の見事にそうなる」等々、想像以上におしゃべりの楽しい方だと認識。でもこのママ、それだけではなかった。

「でも、(コロナ禍でお客さんが激減したことで)これまでずっと鳴らせなかったレコードをゆっくり聴けるようになったのは良かったかも」とあっけらかんと笑うママ。

その直前、コロナ禍でお客さんの流れが変わり、宿泊客やアフターで来てくれた女の子が来なくなったので、25時には閉店するようになった等、経営環境の悪化、厳しい現状について教えていただいた後だっただけに、その前向きな笑顔の素敵だったこと!

私より随分歳下なのによく出来た方だなぁと、その明るく豊かな心にすっと気持ちが和いだところで、ちょっと聞いてみました。

「ママはジャズを聴き始めて何年ぐらいですか?」

「このお店に来てからだから、30年かな」。。。え?!

私はその見た目からお歳を誤解していたことが判明。前回の訪問時から何の疑念もなく思い込んでいたため、感覚は完全にタメ口。そしてその動揺を隠せないまま、会話をつなぐためにお聞きした質問でトドメまで刺される始末。

「どんなアルバムをよく聴かれるのですか?」

「ブッカー・リトルとかが好きで」。。。若輩者が大変失礼いたしました。

これは、このお店に来るならこれ!と決めて注文したカレー・マーセー(焼きカレー)。

マスター特製ですが、やはり記憶に間違いはなく、今回も美味しくいただきました。

最近、どのお店でもお願いしている話ですが、今回マスターに書いていただいたサインがこれ。

これまた本当に失礼な話なのですが、マスターはこの突然のお願いにかなり悩まれ、途中で「ママ、書いてよ!こういうの、得意でしょ?」とムチャ振りしておられたので、まさかこんなカッコいいお言葉、しかも、こんなきれいなサインを書き上げられるとは想像も出来ませんでした。ありがとうございました。

昔、ライブをした時の映像があるとおっしゃったのが、これまた私の大好きな吉岡秀晃トリオ+α ※。

この日はその後の予定があり(注)、また次回観せていただくことにしてお暇しましたが、ここまで想定外が続くともう気持ちいいとしか言い様がありません。

また近い内に訪問しますので、引き続きよろしくお願いいたします


※後日訪問した際、近所のお寺のお堂で開催した吉岡秀晃トリオ+中村誠一さん+岡崎好朗さんのライブ映像を見せていただきましたが、演奏者の皆さんのお若いこと。。。しかも、出来が良かったので、ドラマーのヤス岡山さんのご葬儀の時にも使われたのだそうです。


【駐車場:無(店の前にコイン・パーキング有) 喫煙:可】


【追記】前回いただき、嬉しかったこの缶バッチ。ジャズ好きの方には無料配布とのこと。まだありますが、早い者勝ちです!

(注)この日の私は「九州ジャズ・ガイド」①の完成に向け、掲載許可・文章確認のための弾丸ツアーを敢行。大分・竹田の一粒万倍を皮切りに久留米のルーレットさんまでは予定通りでしたが、最終的には福岡・天神南のJABさん、天神のブラウニーさんまでハシゴ。

竹田から久留米に抜ける途中で、まだ【待望!~】を書けていないからと日田に立ち寄ったのですが、本当に寄って良かった。お陰でとても爽快なツアーになりました。


その他のPIP'Sさんの頁へ ①18/01



※このお店は弊著「九州ジャズ・ガイド 第②号( ↓ )」掲載店です。

こちらもよろしくお願いいたします。 

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汝が欲するがままをなせ

九州ジャズ・スポット巡りを中心に興味の赴くままジャズ・クラシック等について不定期に掲載。 タイトルはM・エンデ「はてしない物語」の含蓄に富んだ言葉で、サイト主の座右の銘。 ♪新しい秩序、様式が生まれる時代の幕開けです。この混沌を積極的に楽しんでいきましょう。危ぶむなかれ、行けばわかるさ、です。笑