福岡・久留米にあるJazz Shop Roulette(ルーレット)さん。福岡市内から車で約1時間、久留米インターを降りてから約10分とアクセス的には何の問題にも関わらず、なかなかその機会を作れず、ようやく今回、ちゃんと訪問することが出来ました。(ちなみに、西鉄久留米駅からは徒歩10分程度です。)
残念ながら九州ジャズロードに載っていたママも昨年お亡くなりになられたそうで、今回、この本に無理を言ってサインをしていただいたのは、現マスターの息子さん。
マスターがこのお店を継がれたのは、先代マスターが突然お亡くなりなられた翌年の2001年。ママがお店を引き継がれたものの、やはり男手がないと大変とのご判断でお勤めになられていた銀行をご退職され、東京から戻ってこられたのだそうです。
継がれた当時はオーディオのこともよくわからず、随分勉強され、改良されたとのこと。東京・吉祥寺のメグさんの企画でブルーノートのオリジナルの聴き比べの会を開催されたことがあったそうですが、その当時のシステムでははっきりその違いがわからなかったと苦笑されておられました。
このお店のシステムはJBLのダブル・ウーファーのスピーカーをマッキントッシュのアンプで駆動されておられるといった堂々としたもので、そのHPで書かれておられるとおり「荒さは無く、全身を包み込む音」ですが、聴く位置によってその印象が随分変わるのには驚きました。
ジャズ喫茶/バーではかなり珍しいことなのですが、このお店のカウンター席はスピーカーの二等辺三角形の頂点上にあるので、いい音を楽しむことが出来ます。
が、常連さんが多くいらっしゃってそこに座れない時には、スピーカーの真ん前の正三角形の位置にあるテーブル席がおススメ。。。音の良さだけで言えば、ここが最高です。孤独感も最高ではありますが(笑)、人目さえ気にならなければ、自分だけの心地良いジャズの世界に浸れます。
ジョニー・グリフィン・クァルテットのザ・ケリー・ダンサーズ。先代マスターがお好きだったというハッシャ・バイが入った名アルバムですが、それは後で九州ジャズロードを見返して気づいた話。でも、このレコードだけはこの席に移動し、イェ~とか小声で呟きながらその世界に浸ってしまいました。
マスターは現在、別のお仕事もお持ちで、お店に入られる日は火・木・土。でも、常連さん達の気持ちをしっかり握っておられる従業員の方々がいらっしゃるので、どの日に訪問しても問題ありません。(このお店の従業員を経て開業されたのは、エイト・モダンさん等。)
この日もマスターがいらっしゃったのはお仕事を終わられてからでしたが、それまでの時間、ずっとお話をさせていただいていたのは、常連さんで「九州男の隠れ湯」の著者 合原幸晴(ゴウバル コウセイ)さん。
私は九州中のジャズ喫茶/バーを訪問しているだけなのに対し、合原さんは九州中の温泉を旅しながらジャズ喫茶/バーも一緒に訪問されておられるという強者。
この本は、九州ジャズロードと同じ書肆侃侃房(ショシカンカンボウ)から出版されている九州の温泉案内本ですが、その一番の特徴は紹介されている温泉の数が多いこと。その数、何と300!
しかも、合原さんは500以上行かれた内からの厳選されたとのことですから、その信頼性は高いと言わざるを得ません。私も九州ジャズ・ロード巡りのついでにこのガイドに従って温泉を回ろうと思い、即購入。例によって、サインしていただきました。
合原さんのおススメ、ジュリー・ロンドン(Fly Me To The Moon)とアン・バートン(バラード・バートンとブルー・バートン)。またじっくり聴かせていただきます。
それにしても、世の中、本当に色んな方がいらっしゃるものですね。。。本をご出版されるまでの経緯やお仕事にまつわるお話等、とても面白く、時間があっという間に経過。お陰で楽しい時間を過ごすことが出来ました。
合原さん、また機会がございましたらご一緒させていただきたく、よろしくお願いいたします。
マスターはお店を世襲されたという意味ではニュー・コンボのマスターと同じですが、代替わりに当たってのお話等は大変興味深く伺いました。
いずれにしても、現在44歳と私より若いマスターがこの素敵な老舗を引き継がれておられるという事実は、本当に嬉しい限り。また、じっくりお話を伺う機会を作りたいと思っていますので、引き続きよろしくお願いいたします。
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