熊本 阿蘇・山頭火(サントウカ)④18/12【祝!SANTOUKA創庫プレオープン】

熊本・阿蘇にある山頭火(サントウカ)さんですが、現在の店舗の裏を改築された「SANTOUKA創庫」がいよいよプレオープン!

その記念として招待制で行われた今回のオープン記念ライブ。

ありがたいことにご招待していただき伺ってきましたが、前回訪問した際にはまだ工事中だったあの建物がこんなにきれいに!(注)

宴が始まり、ご挨拶されるマスター。。。熊本地震の際、倒壊したことでよくニュースにも取り上げられていた阿蘇神社のすぐそばにあるこのお店。その震災被害から立ち直り、この日を迎えられたのですが、さすがにこれまでのご苦労が蘇ってきたのか、途中で少し詰まられる場面も。

最後におっしゃった「あと20年は頑張ります!」とのお言葉に会場中の常連さん達の万来の拍手。はにかむようなマスターの笑顔。とても感動的でした。

阿蘇市長や阿蘇市議会議長も祝辞を述べられたのですが、震災から徐々に立ち直ろうとしている阿蘇市にとっても、この地元に愛されているお店の改装オープンは一つの区切りとなる出来事だったようです。

それにしても、相変わらずこのお店の料理は美味しい!

鶏の北京ダック風を一つ一つ丁寧に包まれては、その都度、わざわざテーブルに座っているお客さんの所まで行って手渡しされ、感謝の言葉を告げて回られるマスター。。。これだけの人気店を築き上げて来られた秘訣を見たような気がしましたが、そうそう真似出来ることでもありません。

隣に座っておられた41年来の常連さんのお言葉ですが、食のレベルが高い阿蘇の中でも特にこのお店が美味しいのは、深夜まで働かれたマスターが朝早くから市場に出掛け、ほとんど睡眠も取らず仕込みをやっておられるから。

本当にスゴいマスターです。

そして始まったオープン記念ライブ・初日。

メンバーは鹿児島ジャズ・フェスティバル2018以来、よく聴かせていただいている西田千穂さんと、10月に熊本・酔ingさんで聴いた時と同じメンバー奥村和彦さん(p)と中瀬亨さん(b)、そして昨年末、門司港・六曜館さんのライブでハマり、今年一番よく聴きに行った藤山"E.T."英一郎(トウヤマ "イー・ティー” エイイチロウ)さん(ds)という私好みの豪華な布陣。

インストでムードを作った後、力感のあるルイジアナ・サンデイ・アフタヌーン、少し出だしに変化をつけた名曲マイ・フェイバリット・シングスとつなぎ、その実力の程をさらっと魅せた千穂さん。

しっとりと情感のこもった蘇州夜曲を歌い上げた後は、アップ・テンポのザッツ・オールといった感じで、普段ジャズ・ライブを聴きに来ないようなお客さんにもの飽きがこないよう、工夫を凝らしたセット・リストも好感。

この日の千穂さん(親しみを込めて!)は会場の広さと客層に合わされて、歌う時の振り付けやステージ上での動きがいつもより大きく、更にはスウィート・ジョージア・ブラウンではお客さんの拍手を煽ったり、客席にマイクを向けて一緒に歌って一体感を醸成する等、これまでとはまたちょっと違った新鮮な感じ。

昨日まで奥村さん、中瀬さんとのトリオで九州ツアーを回っておられた千穂さんですが、この日はE.T.さんのドラムが加わったことで気合の入り方も違っていたのだとか。

更には、千穂さんが信頼しきって身を任せるこの3人もさすが百戦錬磨のつわものぶりで、何の過不足も感じさせない盤石の演奏。

また、鹿児島出身ではありますが、その学生時代を熊本で過ごされ「里帰りしたような気分」とおっしゃる千穂さんにとって、震災被害は他人事ではなかったのだそうです。

そして、そのことに思いを馳せて歌われたフィーリング・グッドはこの日の白眉。

情感豊かに歌い上げられた千穂さんでしたが、その低音の魅力も際立ち、思わずゾクっとさせられた熱唱でした。

最後のラブ・フォー・セールもノリにノって歌い切り、満場の拍手。

アンコールはこの季節にぴったりのザ・クリスマス・ソングでしたが、最後に千穂さんが「おめでとうございます!」と振られて、満場の拍手を浴びたマスターも嬉しそう。

とても温かい気持ちになれた、楽しく、そして素晴らしいライブでした。

このオープン記念ライブは3連荘で、翌日12/21(金)は菅原高志バンド、そして最終日12/22(土)は宮崎・都城のJazz Bar OLD EARTH(オールド・アース) のマスターでもある古地克成Quartet [古地克成(ds)、谷口正也(tp)、関戸敬子(pf)、関戸知雄(wb)] 。

そろそろ最終日の終演を迎えられた時間ですが、このメンバーなら、きっとこの日同様、熱く楽しいライブが繰り広げられたことと思います。

寝る暇も惜しんで美味しいものとジャズ、その他の趣味に邁進して来られたマスター。。。その生き様そのものがジャズだ!と今年九州ジャズ・ユニオンに参加させていただいた時にどなたかがおっしゃっておられましたが、まさにそう思わせられる魅力満載。

年明けからは居酒屋の店舗をこちらに移して営業されるそうですが、本当におめでとうございました!


尚、この日唯一残念だったことはマスターのサックスが聴けなかったことですが、それは次回ここで開かれる九州ジャズ・ユニオンでのお楽しみのようです。

【駐車場:有、喫煙:可】

(注)この店舗の設計をされた建築士の方に少しお話を伺うことが出来たのですが、骨組みを残しての改築という制約の中、マスターのこだわりの注文と音の良さ、どの席からでもステージが見えるようにすること、更には店舗としての使い勝手まで考えるのは大変だったとのこと。

でも、あちらこちらに遊び心いっぱいのいいお店が出来上がったとご満悦そうでした。


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九州ジャズ・ロード巡りを中心に興味の赴くままジャズ・クラシック等について不定期に掲載。 タイトルはM・エンデ「はてしない物語」の含蓄に富んだ言葉で、サイト主の座右の銘。

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