福岡 大橋・Jazz Village GOLBY(ゴルビー)18/08

福岡・西鉄大橋駅前にあるJazz Village GOLBY(ゴルビー)さんは開業されてから4年数ヶ月ですので、鳥栖の音楽小屋さんや熊本 のCafe Jarrett(カフェ・ジャレット)さん同様、九州ジャズロード「改訂版」にギリギリ間に合わなかった新しいお店。

その名前はジャズ・ライブ仲間間でのマスターの愛称から取られたそうですが、それがあのゴルバチョフ書記長に由来していることは、ご訪問されればすぐにわかります。笑

そしてこのお店の大きな特徴の一つは、毎週土曜日のお昼過ぎから開催されておられる「ジャズの楽しみ方講座」。

マスターが8回/期で一つの大きなテーマ(注1)について語られるのですが、このような形のジャズ普及活動自体が珍しいですし、それをずっと継続(現在23期なので、通算約180回!)されておられるのは本当にスゴいこと。心から敬服いたします。

ちなみに受講者は大体7~8人/回で、1人で来られる方も大歓迎とのこと。参加費無料(要1オーダー)ですので、少しでもご興味をお持ちでしたら、是非!(講座の詳細はこちらのお店のHPまで)

さて今回、ようやくマスターとお話する機会を得たのですが。。。同じ福岡市内、開業される前からその存在を知り、ずっと気にかけていたお店(注2)だったにも関わらず、まさに縁がなく、更にその縁を遠ざけた原因が「この講座へのこだわり」だったのは皮肉な話。

やはり、変にこだわらず、無心にやりたいことをやった時の方が、縁・サーフィンの流れには乗りやすいようです。(注3)

閑話休題。こんな大変なことも平然とコツコツと積み重ねられてこられたマスターは、言われて納得の元中学校の社会科の教諭。

このジャズ講座の資料は毎回A4サイズで2枚ですが、その見た目の良さ、わかりやすさはさすが!の一言。

ネタを考えるだけでなく、この資料作りも相当大変な作業だと思いますが、そこは手慣れたもので毎週楽しみながら作っておられるとのこと。

今回、マスターと長い時間お話させていただき、色んなお考えや印象的なお言葉を教えていただきましたが、その中でも一貫性や共通性があって、大変興味深かったです。

まずはこのお店を象徴しているように思えた音響設備について。ご使用になられているスピーカーは、ピアノの横に置かれたそれほど大きくないトールボーイ形のデンマーク・DALI社製。一般的に銘機との評価が高いスピーカーですが、それはクラシック用としての話。

よって、これまでの九州ジャズ・ロード巡りの中で初登場となるのも理解出来る話ではあるのですが、その一方、このお店で鳴っているジャズはとても心地が好い。

これは、マスターの「音より音楽にこだわりたい」「見た目/評判より実力」「何時間でも聴いていられる心地好い音楽(注4)」というお考えやオススメ・アルバムに完全に合致した選択で、何より、このお店の空間とのマッチングの良さがそのままマスターのセンス。控え目ながらも、その時々の適切なボリューム設定がそこに華を添えます。

余談ですが、私の「ジャズ専用」小型スピーカーも実はDALI社製。。。これは何度も試聴を重ねた結果ですが、このマスターの人目を気にしない潔さが何ともカッコ良く、また、嬉しかったのも事実です。笑

また、「マイルスの進化し続けた姿勢」を尊敬し、共感しているとおっしゃるマスターですが、実際、そのご姿勢・お考えも実に前向きで柔軟です。

永遠の難題である「ジャズ初心者にどんなアルバムを勧めたら、ジャズを好きになってもらえるか?」という質問に対し、今回マスターがお答えになられたのは、これまで聞いたことのなかったJ-Popを題材にしたジャズ・アルバム。

ご説明を伺うまではよくわかりませんでしたが、対象を若い世代と設定した時、ジャズの形式上の特徴や雰囲気をわかりやすく伝えるという教育的観点において、確かにこれほど効率的で効果的な回答はないのでは?と感心させられました。

その他にも色々教えていただきましたが、そのキーワードは「ジャズは自由な音楽」。

これは演奏に対しても、聴き手に対しても当てはまるとのことですが、マスターのジャズ遍歴も含め、別途「九州ジャズもんの一言」で取り上げますので、そちらもお楽しみに!

このマスターとは福岡にいる間にお会いしたかった!と思う反面、今の私だからこそ、これほどこのマスターに惹かれるのかもしれず、やはりこれも縁。。。素直に今回、この機会が持てたことを喜んでいます。

尚、このマスターのこだわりは、当然、ジャズ喫茶の基本である珈琲とカレーライスにも及んでいるのですが、今回はとてもそこまでお話を伺うことが出来ませんでした。これはまた再訪した時の宿題とさせていただきます。

【駐車場:無(近隣にコインパーキング多数有)、喫煙:不可】


(注1)ご丁寧にまとめられたこれまでの資料を見せていただきましたが、その中で一番興味を惹かれたのは「ライブ・ハウス」シリーズ。

ご存知のとおりジャズのアルバム・タイトルにはその録音したライブ・ハウスの名前が入ったものも多いのですが、それをヴィレッジ・ヴァンガード編、バードランド編といった切り口でまとめてご紹介されたようで、受講してみたかったなぁ、と思った次第です。

(注2)このお店の存在を知ったのは、長崎・さろまにあんさんを訪問した際、マスターから「今度、義理の弟が西鉄・大橋駅前で開業するからよろしくね」と言われたからで、そのこと自体は大したことではないのですが。。。逆にこのお店を訪問していないために、さろまにあんさんを再訪しにくくなっていました。苦笑

(注3)マスターとお話出来るまでの長い道のり。。。①どうせこのお店を訪ねるなら、顔馴染みになる前にこのジャズ講座を受けてみたい!と思った、ここまでは別に良かったと思いますが、想定外だったのは、②土曜日のお昼過ぎは何かと予定が入りやすかったこと、③距離的に近過ぎるため、無理して訪問計画を立てなかったこと、④これではいけないと思い直し、こだわりを捨てて他日に行ったらライブの日だった、⑤マスターときちんとお話出来なかったものの、とりあえず初訪問完了、という状態になってしまった、⑥こうなるとますます土曜講座、単騎(タンキ)待ち状態になり、②③に戻ってしまった、⑦その内、九州ジャズロード踏破に向け、超多忙になってしまった、⑧土曜日は時間が取れないまま、福岡在住・タイムオーバーになった、⑨さすがに反省して、土曜日に時間を作って熊本から訪問するも、「急遽予定変更・中止」という縁のなさ。。。。さすがにこだわりはここで捨て去りました。そして、⑩今回何も考えずに流れで行ってみたら、このとおり!

縁とはつくづく面白いものですね。

(注4)「何時間でも聴いていられる心地好い音楽」というお考えは、穿った見方をすれば、昔ながらのジャズ喫茶/バーへのアンチテーゼであり、現在のジャズを考える上でのキーワードかもしれません。これも別途「九州ジャズもんの一言」で取り上げたいと思います。


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汝が欲するがままをなせ

九州ジャズ・ロード巡りを中心に興味の赴くままジャズ・クラシック等について不定期に掲載。 タイトルはM・エンデ「はてしない物語」の含蓄に富んだ言葉で、サイト主の座右の銘。

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