この2020年、始動したマイ・ムーブメント「プロジェクト・リ!トレーン」。
トレーンとは、あのジャズの巨人の一人ジョン・コルトレーンのことですが、まだ私がクラシック一辺倒だった数十年前、その「最高傑作」という言葉に魅かれ、いきなり「至上の愛」を聴いたところ、手酷く轟沈。その後、ジャズ入門自体も10年近く遅れた苦い思い出から苦手意識の抜けなかったコルトレーン。
しかし、コルトレーンには個人的な思い入れもあることから、何とか克服したいと一念発起。方法はよくわからないものの、始めること、意識すること、継続することに意義があると考え、まずはこのムーブメントに名前をつけました。
プロジェクト・リ!トレーン
その目標は、生誕100周年を迎える2026年までにそれなりの聴き手になること。。。6年間まともに取り組めば、どうにかなるはず。3度目の正直ですが、頑張ります!
【これまでの経緯】
1.一番最初にコルトレーンを受容出来たのは、クレッセント。北九州・風土のマスターの教えで、今ではこのアルバムは愛聴盤。でもその後、他に手を伸ばせず。
2.次にコルトレーンの世界を紐解いてくださったのは、熊本・八代 ファーストのマスター。ラッシュ・ライフからトランジッションに至るまでの進化度合いに興味を持ったものの、やはりその後は続かず。
ちなみにこれまで継続出来なかった理由は簡単。方向性もなくジャズの大海を彷徨っていたからですが、そもそもジャズ☆スポット巡り=様々な名盤と巡り会うことでもあり、コルトレーン以外にも聴くべきアルバムが多過ぎるので仕方がなかった、が一応の言い訳です。
【コルトレーン・リベンジ!イヤーのここまでの経緯】
1.ファーストのマスターに再度教えを請い、ご快諾。(20/1)
・インパルス時代に特化して1枚につき選りすぐりの1曲だけをご紹介いただくというとても贅沢で有難いご指導。。。その結果、コルトレーンの世界に見事にハマりました!
・マスター曰く、コルトレーンが特にいいのはスローな曲で、その理由は何か(感じられるもの)が入っているから。
・色々聴かせていただきましたが、至上の愛を無事に聴き終わることが出来、クル・セ・ママはもう既に快感。トランジッションは2曲目のディア・ロード付きで、好きになれそうな感じでした。
・詳細はこちらの(注)「マスターのコルトレーン講座①インパルス時代」をご覧ください。
2.長崎・マイルストーンさんでトランジッションを再度聴かせていただき、心底、感動。(20/1)
「インパルス時代のコルトレーンは日頃聴きたいとは思わないけど、時々無性に聴きたくなる時がある」というマスターの台詞が特に印象的でした。
3.福岡・大宰府 ドルフィーズのマスターからその当時の雰囲気を教えていただきました。(20/1)
その中で特に記憶に残っている台詞は、「マニアックなファンが最高傑作と言う『至上の愛』を否定することなんて、絶対に出来ない雰囲気」で、「エリック・ドルフィーばかり聴いていた」。。。そう、このお店の名は。笑
4.福岡・柳川 グルーヴィさんで、マスターがおっしゃったこと。(20/1)
・当時はコルトレーンを押さえておくのは、当たり前という雰囲気。
・コルトレーンはその音で自分を表現している。
・神まで行ってしまったので、その後、どこまで行くのか楽しみにしていた。
・他の話があまりにも盛り上がり過ぎて、残念ながら時間切れ。。。このマスターには次回、もっとじっくり教えてもらいます。
5.熊本・おくらさんでは、マスターに色々教えていただきました。(20/2)
・マスターがコルトレーンを聴き始めた当時はジャズ喫茶全盛期だったが、よく通っていたお店がソニー・ソリンズ派だったので、コルトレーンは聴けなかった。
・昔、熊本にあったネイマというお店のマスターはコルトレーンが大好き。コルトレーンを聴き始め、バラード、マイ・フェバリット・シングスと聴き進めた後、以前のアルバムに興味を持った。
・コルトレーンが一番伸びたのは、セロニアス・モンクと一緒にやった頃。
・マイ・フェイバリット・シングス以前にもいいのがたくさんある。
・レコード棚からそのおススメ盤を取り出してくださったのですが、コルトレーン、ラッシュ・ライフ、ソウル・トレーン、ケニー・バレル、スタンダード・コルトレーン、スターダスト等々、まぁ、あることあること。
・その中から1枚とお願いしたところ、聴かせてくださったのはソウル・トレーン。
・そして、A面1曲目の途中でマスターが一言。次の曲がいいよ。。。その曲名はアイ・ウォント・トゥ・トーク・アバウト・ユー 。確かにいい!
・「今日はジャズ喫茶になっちゃった」というマスターのボソッと呟かれた一言には大爆笑。
・ジャズのアルバムは(トータルで捉える必要はなく)、一曲いいものがあればそれでいい。。。私はこれまで、アルバムはその一枚全体を「一つの作品」と考え評価するものと思い込んでいましたが、ファーストのマスターに続いてのこのお言葉。
会話の流れもあるので、もちろん全てがそうではないでしょうが、お陰様で完全に吹っ切れ、ジャズのアルバムそのものが聴きやすくなりました。
【現時点の雑感】
・コルトレーンは、大音量・いい音で聴くことが大切。PCから流れるYoutubeだけではわからない、わかりにくい。それだけで判断するのはキケン。
・昔の日本盤のライナーノーツも大変興味深く、例えば野口久光氏の文章の格調高さ、誇り高さに驚嘆。
・その流れで色々調べていく中で、大阪の老舗着物屋さんにして、コルトレーン研究家として世界でも評価を受けておられる藤岡靖洋氏を始め、多くの方々の著作を知り、興味津々。
・その結果、コルトレーンのアルバム・書籍等を大人買い。。。まずは形から入る。これが、私の流儀。笑
・書籍については、これまで持っていたものも合わせて、後日ご紹介いたします。
・そして何より、今回驚いていること。。。あんなに避けていたコルトレーンがちゃんと耳に入るようになっている自分、そして、これまで途中で挫折していたジャズ本も読めるようになっている自分。
・ジャズ☆スポットをぐるぐる回っている内に、その独特の音の世界や単語/言い回しに対する違和感がなくなったことがその主因だと思いますが、「新しいことを始める時は、焦らずじっくりその世界/環境に馴染むこと/浸ること」。。。その大切さを改めて痛感した次第。
それでは、今度こそ私は継続出来るのか?ちゃんと目標を達成出来るのか?
自分自身、楽しみでワクワクします。どうぞ、お楽しみに。
その他のプロジェクト・リ!トレーンへ ②20/02【マイ・フェイバリット・シングスの誤解】
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