生粋の九州ジャズマニア J・Mさん18/06【九州ジャズもん列伝Vol.1】

今回から新シリーズを織り混ぜて紹介していきます。題して「九州ジャズもん列伝」。

くまもん、わさもん、若もん等、熊本では最後に「もん」をつけて、どんな人かを表すようです(くまもんは違う?笑)。ジャズ・ロード巡りをしていると本当に色々な方々がいらっしゃるものだと感心するのですが、一人の経験で留めておくのももったいない話なので、九州在住のジャズ愛好家の方々を紹介していきたいと思います。これまで同様、よろしくお願いいたします。

まず記念すべきトップバッターは熊本市内に在住のJ・Mさん。福岡時代の行きつけの天神南のジャズ喫茶 JABのマスター(二代目)から熊本転勤にあたって紹介された方で、曰く「熊本に、もう定年退職された常連さんだけど、ものスゴいジャズ・マニアがいる。一軒家に一人で住んでいて、音も鳴らしたい放題みたい。一度、会ってみたら?」 

はい!会ってきました。笑

そのジャズ遍歴を伺ったところ、九州で伝説的なマスター達の薫陶を受けて育ったまさに生粋の九州ジャズ・マニア。

福岡での大学時代、まずジャズにハマられたのは、故 有田平八郎さんのジャズ喫茶コンボ(注1)。スタンダードからフリーまで幅広くそこで洗礼を受けた後、開業されたばかりのジャズ喫茶JABにて初代マスター 故 羽生勇之進さんに師事。毎夜、閉店後も明け方までジャズ談義に明け暮れ、羽生さんの好きなソウルフルなジャズに傾倒。(この後、JABにアルバイトで入店されたのが、現在の二代目マスター)

その後、就職先の鹿児島で入り浸っておられたお店は、羽生さんに紹介された故 中山信一郎さん(注2)のジャズ喫茶 パノニカさん。

ただその当時は、羽生さんの影響が強過ぎて、「日本のジャズ・ライブを聴こう!」という中山さんの提唱(注3)にはのめり込めず、そのスゴさに気づき、追い掛け始めたのはこの20年ぐらいとのこと。

この大分・別府のファンクさんで初めて聴いてすっかりファンになってしまった菅野邦彦さんの「ライブ!」というアルバムも中山プロデュース作品の1つで、そのライナーノートも中山さんが書かれておられました。

これも今回気持ち良く聴かせていただいた一枚(次の写真)ですが、ジョン・ライトのデビューアルバム「SOUTH SIDE SOUL」。これは羽生さんがJABを開業される時、中山さんが送られたという思い出のアルバムだそうで、その当時の羽生さんーJ・Mさんの師弟コンビはこっちの世界にドップリ浸っておられたようです。

あと、そのパノニカさんでのライブ録音も聴かせていただいたのですが、そのプレイヤーは何と、私の大好きなピアニスト 吉岡秀晃さん!しかも、ノリのいいお客さんとプレイヤーが一体となって盛り上がった素晴しい演奏で、狂喜乱舞の大感激。

一般的に吉岡さんのライブ録音と言えば、福岡・天神 JAZZ BAR Browny(ブラウニー)さんの所でご紹介した 「DOIN'IT RIGHT "LIVE" AT BROWNY(下記写真、「名盤」です)」で、それ以外のライブ録音が聴きたければ、長崎・波佐見のJazz Spot Doug(ダグ) さんで聴かせていただいたようなプライベート盤でしか聴きようがないと思うのですが。。。まさか今回聴けるとも思ってもいませんでしたので、とても幸せでした。

閑話休題。その後、J・Mさんは熊本に転勤され、現在のお住まいをご購入。住宅街の角端、かつ、その先は広大な田畑で、大きな音も鳴らしたい放題の羨ましいばかりの場所をご選択されたのはさすがの一言。

現在お聴きになられておられる主なソースはCDですが、それが壁一面の棚に納められた様子はまさにマニアの部屋。

ご飯をご馳走になり、飲みながら色んなお話を伺い、教えていただきましたが、本当に楽しい時間は経つのが早い。

ちなみに、この日お聞きした中で一番感銘を受けたお言葉は「『まだ聴いたことがないスゴい演奏がある』と思うから、新しいアルバムを探し続けられる」

これだけ聴かれてもなお、日本各地の同レベルのスゴいマニア仲間と情報交換されるその情熱・マニア魂にはホトホト感心。(こちらはその仲間のお一人、マンリさんのHPです。)

次にシリアスに続けられたお言葉「これまでに聴いたアルバムは所詮、懐メロ」

まさに一期一会、その場限りのジャズそのもの!カッコいい!

そして最後に、笑顔で続けられたお言葉「ただ、懐メロは懐メロで楽しいんだけどね」

ここで、そのお茶目さもご披露され、オチ。


縁・サーフィンの流れの中で、本当に素敵なマニアをご紹介いただいたJABの二代目マスターに感謝です。またJ・Mさん、今後ともよろしくお願いいたします。

最後ですが、コンピレーション・アルバムをご作成されるのもMさんのご趣味の一つだそうで、その最新版「テディ・エドワーズ編」を紹介しておきます。

J・Mさんのお気に入りのテナー・サックス テディ・エドワーズのアルバムから選り抜かれた8曲構成ですが、カッコ良くて、メロウで濃厚な世界観に酔いながら、聴かせていただきました。


(注1)現在、福岡・春吉にあるジャズ・バーNew COMBOさんは息子さんである二代目のお店です。

(注2)この18年5月28日に錚々たるミュージシャン(主催者HP掲載順に大口純一郎さん、山下洋輔さん、菅野邦彦さん、渋谷毅さん、中村誠一さん等々)も集まられ、盛大に執り行われた「中山信一郎さんをジャズとシネマでおくる会(於 鹿児島・キャパルボ・ホール)」にも行かれたそうで、中山さん時代のパノニカの元従業員の方々とも旧交を温めて来られたとのこと。

(注3)こんな中山さんの教え子の一人(一組?)がやっておられるジャズ・ライブのお店が、鹿児島・天文館近くのmusic&cafe 明日の地図さん

尚、今年の鹿児島ジャズフェスティバル2018は、9/8(土)〜 9(日)にまた強力なメンバーで開催されるとのこと。。。今年こそは行かなければ!と画策中です。


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九州でのジャズ冒険を中心に興味の赴くままジャズ・クラシック等について不定期に掲載。 タイトルはM・エンデ「はてしない物語」の含蓄に富んだ言葉で、サイト主の座右の銘。